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自動車保険の見積もりは新規契約や更新前に1年分の保険料の見積もりしかしたことがないんじゃないでしょうか?一生涯自動車保険を契約し続けたら保険料がいくらになるのか気になりませんか?
自動車は現在公共交通機関を除くと移動手段として最も利用されているので一生涯付き合って行く乗り物です。
そのためトータルでどれくらいの保険料になるのか知っておけば自動車保険に関してもそれ以外の生活費等に関しても節約の意識が高まると思います。
見積の前提条件について
見積もりの条件は以下の通りです。
■見積会社:三井ダイレクト損保
■契約者本人の条件について
生涯居住地は東京のプリウス愛好家の男性
18歳から30歳まで独身
31歳に結婚(同い年の女性)
31歳に第1子、33歳に第2子
※男性の平均初婚年齢を採用しています。
■運転者限定の条件について
18歳から30歳まで本人限定
31歳から48歳まで本人・配偶者限定
49歳から55歳まで家族限定
56歳から配偶者限定
運転者年齢条件は子供が乗るとき以外は本人の年齢に設定、49歳から55歳までは子供の年齢に設定
■その他の条件
等級は6等級からスタートで1年毎に等級がUP
使用目的:生涯日常・レジャー使用目的
走行距離:三井ダイレクト損保では該当項目がありません。
一生涯無事故
支払い方法は年払い
生涯保有台数は1台
■補償内容
対人賠償:無制限
対物賠償:無制限
搭乗者障害保険1,000万円
人身傷害補償保険:3,000万円(車内・車外ともに補償タイプ)
車両保険:一般タイプと限定タイプ、保険金額は最低額、免責金額は1回目5万円、2回以降10万円の場合と車両保険無しの場合で見積もりします。
■特約
対物超過修理費用特約
弁護士費用特約
無保険車事故特約(自動付帯)
他車運転特約(自動付帯)
■注意事項
・継続契約ではなく毎年他社から乗り換えて契約する事にしていますのでインターネット割引が継続契約よりも多めに割引されています。
・車両に関してはトヨタのプリウスの型式ZVW40Wで継続して計算しています。そのため車両保険に関しては正確な数字とはなっていない恐れがありますので注意してください。
上記の条件で一生涯自動車保険に加入していた場合にはどのようになるか計算してみましょう。
一生涯の自動車保険料の計算結果
一生涯自動車保険に加入した場合の保険料は以下のようになりました。
- 車両保険一般タイプの場合-3,612,460円
- 車両保険限定タイプの場合-2,463,490円
- 車両保険無しの場合-1,610,820円
年齢 | 車両保険一般タイプ | 車両保険限定タイプ | 車両保険無し |
---|---|---|---|
18歳 | 326,490円 | 218,820円 | 132,940円 |
19歳 | 202,790円 | 137,910円 | 88,030円 |
20歳 | 159,670円 | 108,360円 | 73,090円 |
21歳 | 91,000円 | 62,920円 | 42,320円 |
22歳 | 90,660円 | 62,700円 | 42,130円 |
23歳 | 87,210円 | 60,540円 | 40,200円 |
24歳 | 87,190円 | 60,530円 | 40,190円 |
25歳 | 85,750円 | 59,550円 | 39,530円 |
26歳 | 62,880円 | 42,760円 | 28,230円 |
27歳 | 62,790円 | 42,700円 | 28,200円 |
28歳 | 59,280円 | 40,320円 | 26,630円 |
29歳 | 56,460円 | 38,400円 | 25,350円 |
30歳 | 53,540円 | 35,840円 | 23,390円 |
ここまでは独身で運転者限定特約を本人限定で契約してきましたが、31歳からは結婚したため同特約を本人・配偶者限定に契約内容を変更して保険料金を計算します。
年齢 | 車両保険一般タイプ | 車両保険限定タイプ | 車両保険無し |
---|---|---|---|
31歳 | 53,800円 | 36,010円 | 23,740円 |
32歳 | 48,010円 | 32,590円 | 21,160円 |
33歳 | 48,010円 | 32,590円 | 21,160円 |
34歳 | 48,010円 | 32,590円 | 21,160円 |
35歳 | 44,210円 | 30,140円 | 19,710円 |
36歳 | 44,210円 | 30,140円 | 19,710円 |
37歳 | 44,210円 | 30,140円 | 19,710円 |
38歳 | 44,210円 | 30,140円 | 19,710円 |
39歳 | 44,210円 | 30,140円 | 19,710円 |
40歳 | 44,210円 | 30,140円 | 19,710円 |
41歳 | 44,210円 | 30,140円 | 19,710円 |
42歳 | 44,210円 | 30,140円 | 19,710円 |
43歳 | 44,210円 | 30,140円 | 19,710円 |
44歳 | 44,210円 | 30,140円 | 19,710円 |
45歳 | 44,210円 | 30,140円 | 19,710円 |
46歳 | 44,210円 | 30,140円 | 19,710円 |
47歳 | 44,210円 | 30,140円 | 19,710円 |
48歳 | 44,210円 | 30,140円 | 19,710円 |
ここからは子供が18歳になり免許を取って親の車を運転すると仮定して、子供運転者年齢限定特約をセットにして保険料金を計算します。
子供運転者年齢限定特約は契約全体の年齢条件を変更せずに子供のみの年齢条件をセットにする特約です。
仮に契約全体を子供の年齢に合わせた内容では車両保険一般タイプの場合114,190円となります。
約15,000円お得になっています。
年齢 | 車両保険一般タイプ | 車両保険限定タイプ | 車両保険無し |
---|---|---|---|
49歳 | 100,230円 | 69,820円 | 46,430円 |
50歳 | 100,230円 | 69,820円 | 46,430円 |
51歳 | 100,230円 | 69,820円 | 46,430円 |
52歳 | 100,230円 | 69,820円 | 46,430円 |
53歳 | 100,230円 | 69,820円 | 46,430円 |
54歳 | 63,830円 | 43,520円 | 29,140円 |
55歳 | 63,830円 | 43,520円 | 29,140円 |
これ以降は子供が大学を卒業、就職して家を出ていったとして運転者限定特約を家族限定から本人・配偶者限定に戻して保険料を計算します。
年齢 | 車両保険一般タイプ | 車両保険限定タイプ | 車両保険無し |
---|---|---|---|
56歳 | 45,640円 | 31,080円 | 20,290円 |
57歳 | 45,640円 | 31,080円 | 20,290円 |
58歳 | 45,640円 | 31,080円 | 20,290円 |
59歳 | 45,640円 | 31,080円 | 20,290円 |
60歳 | 47,210円 | 32,120円 | 20,920円 |
61歳 | 47,210円 | 32,120円 | 20,920円 |
62歳 | 47,210円 | 32,120円 | 20,920円 |
63歳 | 47,210円 | 32,120円 | 20,920円 |
64歳 | 47,210円 | 32,120円 | 20,920円 |
65歳 | 53,760円 | 35,890円 | 23,540円 |
66歳 | 53,760円 | 35,890円 | 23,540円 |
67歳 | 53,760円 | 35,890円 | 23,540円 |
68歳 | 53,760円 | 35,890円 | 23,540円 |
69歳 | 53,760円 | 35,890円 | 23,540円 |
70歳 | 53,760円 | 35,890円 | 23,540円 |
合計 | 3,612,460円 | 2,463,490円 | 1,610,820円 |
年齢が上がれば保険料も下がるのかと思ったら50歳を機に少しずつ保険料金は上がってくるようです。
反射神経や認識速度が落ちてくるので事故のリスクが高くなるのが要因でしょうか。
このように任意保険を一生涯加入することによって発生する生涯任意保険料金はこの条件下では「3,612,460円」となりました。
ただ見積もりに際しては毎年任意保険会社を変更して計算しているので、インターネット割引が少し多い事を考えるともう少し保険料金は高くなります。
これに強制保険である自賠責保険料金を加えるといくらになるのでしょうか。
乗用車の場合には37ヶ月の自賠責保険料金が40,040円で24ヶ月が27,840円ですので単純に車の乗り換えを6回して車検の更新を17回したとしたら、40,040円×6+27,840円×17=713,520円となります。
任意保険と自賠責保険の合計は400万円を超えてくることになります。(正確にはここでは4,325,980円)
ただ車両保険が限定タイプの場合には生涯で120万円の差が、車両保険を無しにすると200万円の差が生まれてきます。
契約内容の変化で1年で考えると1万円から2万円の差ですがトータルにするとこれだけ大きな差になります。
つまり車両保険に限らずその他の不要な特約などを外す事により小さな節約の積み重ねが後々大きな節約の効果を生み出すと言うことです。
遠い将来の事も考えて今一度保険内容の見直しをしてみてはいかがでしょうか?
合わせて読みたい「自分の自動車保険を把握する重要性『自動車保険』を比較・分析して賢く選ぶ!」
FP・専門家からのコメント
菊地 季美子(Kimiko Kikuchi)
菊池 季美子 (Kimiko Kikuchi) 「 MoneQ 」
生命保険会社2社に合計8年の在籍後、損害保険へ転向。3年の営業店事務経験ののち損害保険代理店に転職、自動車保険・火災保険の設計を担当し、相談件数は在籍3年で800件を超える。現在はフリーランスでFP資格試験の講師、セミナー、執筆活動を行っている。
<保有資格> FP技能士3級・2級、日本FP協会認定AFP、トータルライフコンサルタント、損害保険プランナー
「コメント」
掲題のように18歳~70歳まで車に乗り続けると、53年間保険料を支払い続けることになります。保険料とマイカー費用は、人生の5大出費に数えられる大きな固定費です。
<人生の5大出費>
- 住居関連費
- 教育関連費
- 老後生活関連費
- マイカー関連費
- 保険関連費
ライフステージ上の保険見直しタイミングは数多くあります。節約のチャンスをライフイベントごとに意識しましょう。
例えば下記のケースが挙げられます。
- 自分自身・配偶者・子供の年齢が上がった:運転者の年齢条件を変更(21歳、26歳、30歳、35歳で保険料が変わる)
- 子供が独立して運転しなくなった:運転者の範囲を家族限定から夫婦限定に変更、年齢条件を変更
- 配偶者と離別・死別した:運転者の範囲を本人限定に変更
- 転職して車通勤をやめた:使用目的を通勤から日常・レジャーに変更
- 車を購入してから4年以上経過した:車両保険の保険金額は毎年20%ずつ減価償却されるので、4年目には当初の半分以下になります。車両保険を外す目安の時期と言えます。
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