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(出典:ダイハツ)
2015年から発売が開始されたダイハツのキャスト。キャストシリーズとして「アクティバ」と「スタイル」と「スポーツ」の3つのタイプがラインアップされています。
今回は30代の女性がダイハツのキャスト・アクティバを購入した事を想定して自動車保険料を見積もってみました。
見積もりの前提条件
今回の見積りは、以下の様な前提条件で実施しています。なお、見積りに利用した保険会社は、SBI損保、ソニー損保、三井ダイレクト損保の3社です。
■見積もりした車種について
- 車両・・・ダイハツ キャスト・アクティバ(グレードGターボ “SA Ⅱ”)
- 初度登録年月・・・2015年12月
- ナンバー・・・5ナンバー
- 型式・・・DBA-LA250S
■記名被保険者等について
- 記名被保険者・・・32歳女性
- 家族構成・・・本人
- 運転免許保有者・・・本人
- 住所・・・群馬県
■自動車保険の内容について
- 等級・・・11等級
- 事故有係数適用期間・・・0年
- 使用目的・・・日常・レジャー
- 免許の色・・・ゴールド
- 運転者の範囲・・・本人
- 車両保険・・・エコノミータイプの車両保険145万円(免責金額5-10)
- 予想年間走行距離・・・3,000キロ以下 *
- 対人賠償保険・・・無制限
- 対物賠償保険・・・無制限
- 搭乗者傷害保険・・・なし
- 人身傷害保険・・・3,000万円(搭乗中のみ補償タイプ)
- 付帯した特約・・・対物超過修理費用特約、弁護士費用特約
- 自動付帯される特約・・・無保険車傷害特約、他車運転特約
* SBI損保は「3,000km以下」の選択肢が無いので「5,000km以下」で見積もりをしています。
ダイハツ キャストの保険料は?
このような条件で保険料を見積もった結果が以下の内容です。
保険会社 | 保険料 |
---|---|
SBI損保 | 24,930円 |
三井ダイレクト損保 | 29,520円 |
ソニー損保 | 29,660円 |
保険料が最も安かったのが「SBI損保」でした。その保険料は24,930円です。その次に安かったのが29,520円の「三井ダイレクト損保」でした。そして、3番目が「ソニー損保」の29,660円となりました。
保険料に差はつきましたが、3社とも安い金額となっていますね。その理由は、車両保険を「エコノミータイプ」、人身傷害保険を「搭乗中のみ補償」に限定しているからです。また「ゴールド免許割引」や「インターネット割引」などの割引制度も影響しています。
上記以外にも保険料が安くなった要因がもう1つ有ります。それは「年間走行距離(3,000km以下で見積)」です。今回はこの走行距離に注目したいと思います。
年間走行距離と保険料の関係
リスク細分型の自動車保険では、保険料の見積において「年間走行距離」に関する質問項目が設けられている場合が多いです。なぜ「年間走行距離」を聞くのかというと、事故を起こす確率と因果関係が有ると保険会社は考えているからです。
極端な話をすれば、年間走行距離が0kmの人は事故を起こす事は有りませんよね。逆に、年間走行距離が長くなれば、人や車とすれ違う回数も増えますし、また1回の運転時間が長くなるので疲労も蓄積しやすくなります。やはり事故を起こす確率は高くなってしまいます。
こうした考えが保険料に反映されます。事故を起こす確率が低い人(年間走行距離が短い)は、当然保険金を支払う確率も低くなります。そのため、契約時の保険料を低くする事が出来ます。同様に考えると、事故を起こす確率が高い人(年間走行距離が長い)の保険料は高くなります。
上記の内容をまとめると以下のようになります。
走行距離 | 事故のリスク | 保険料 |
---|---|---|
短い | 低い | 安い |
長い | 高い | 高い |
では、具体的に保険料がどのように変化するのかを、今回のキャストの条件を利用して見てましょう。走行距離以外の条件は同一で再び見積もりを取ってみますね。
保険会社 | 3,000km以下 | 10,000km以下 | 20,000km超 |
---|---|---|---|
SBI損保 | 24,930円 | 26,100円 | 30,780円 |
三井ダイレクト損保 | 29,520円 | 31,000円 | 36,950円 |
ソニー損保 | 29,660円 | 35,760円 | 44,140円 |
保険料への影響の度合いは保険会社によって異なりますが、3社とも走行距離が伸びるほど保険料が高くなっている事が分かります。
もし契約時に申告した年間走行距離を超えたらどうなる?
申告する年間走行距離は、保険会社によって異なり、2種類有ります。1つはSBI損保のような「過去1年間の実際の走行距離」です。もう1つはソニー損保のような「予想年間走行距離」です。
いずれにしても契約期間中に申告した年間走行距離を超えてしまう事が有ります。その時の対応は年間走行距離の種類によって基本的に以下のようになります。
- ① 過去1年間の実際の走行距離の場合・・・特に手続きは不要
- ② 予想年間走行距離の場合・・・保険会社へ連絡(保険料の支払いが発生)
申告した年間走行距離を超えた状態で事故を起こしてしまっても、①②共に補償されるので安心して下さい。ただし、②の場合は適正な年間走行距離で計算した保険料との差額分の支払いが発生します。
申告した走行距離区分を超えてしまったら保険金は出る?出ない?
保険会社によって異なる場合が有るので、契約している保険会社に確認して下さいね。
逆に契約時に申告した年間走行距離まで達しなかったらどうなる?
上記①の場合では、保険料の返還などは有りません。今回の短かった年間走行距離に基づいて翌年の保険料を算定する事になるので、前契約の走行距離区分(「3,000km以下」や「5,000km以下」など)より下の区分に該当すれば保険料が安くなります。
一方、上記②の場合では、年間走行距離に関する契約内容の変更をすれば、保険料の返還を受けられる可能性が有ります(変更時期によっては保険料の返還が無い場合が有ります)。
なお、ソニー損保では「予想」と「実際」の差が1,000km以上だった場合などの条件を満たせば、次回契約更新時に割引を受けられます。
【参考】キャストの特徴点
ムーヴやミラのように、キャストも3つのシリーズが設定されています。
- キャストアクティバ・・・クロスオーバーSUVタイプ
- キャストスタイル・・・軽セダンタイプ
- キャストスポーツ・・・スポーツタイプ
同じ「キャスト」でも3つの違うタイプが有り、それぞれに特徴が有ります。
キャストの価格・グレード
それぞれのタイプのグレード構成と価格は以下のようになっています。
■キャストアクティバ
グレード | 価格 |
---|---|
X | 1,220,400円~ |
X “SA Ⅱ” | 1,285,200円~ |
G “SA Ⅱ” | 1,414,800円~ |
Gターボ “SA Ⅱ” | 1,517,400円~ |
■キャストスタイル
グレード | 価格 |
---|---|
X | 1,220,400円~ |
X “SA Ⅱ” | 1,285,200円~ |
G “SA Ⅱ” | 1,414,800円~ |
Gターボ “SA Ⅱ” | 1,517,400円~ |
■キャストスポーツ
グレード | 価格 |
---|---|
SPORT “SA Ⅱ” | 1,620,000円~ |
キャストアクティバとキャストスタイルはグレード・価格の構成が同じです。一方、キャストスポーツは1グレードのみの設定となっています。
キャストの燃費性能
タイプ別の燃費性能は以下の通りです(2WDの場合)。
■キャストアクティバ
グレード | 燃費 |
---|---|
X | 30.0 km/L |
X “SA Ⅱ” | 30.0 km/L |
G “SA Ⅱ” | 30.0 km/L |
Gターボ “SA Ⅱ” | 27.0 km/L |
■キャストスタイル
グレード | 燃費 |
---|---|
X | 30.0 km/L |
X “SA Ⅱ” | 30.0 km/L |
G “SA Ⅱ” | 30.0 km/L |
Gターボ “SA Ⅱ” | 27.0 km/L |
■キャストスポーツ
グレード | 燃費 |
---|---|
SPORT “SA Ⅱ” | 24.8 km/L |
燃費性能もアクティバとキャストは同じです。最高で30km/Lと低燃費なわけですが、近年の軽自動車は燃費が非常に向上されているので、TOPクラス燃費性能とまでは言えません。
一方、スポーツは他の2タイプに水をあけられています。スポーツはターボエンジンを搭載していますが、アクティバとスタイルのターボ搭載グレードと比較しても2.2km/Lの差が有ります。
その理由は、トランスミッションに「ブリッピング制御」という機能が有るからです。この機能は、シフトダウンする時にエンジンを吹かして回転数を上げ、滑らかにシフトチェンジするための機能の事です。つまり、走行性を高めるために燃費を犠牲にしているんですね。
スポーツタイプなのに走りが悪いなんてのは本末転倒なので、この燃費性能の差は仕方が無いと思うほか有りませんね。
外観(大きさ・色・デザイン)
まずは車体の大きさについて見てみましょう。
タイプ | 全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|---|
アクティバ | 3,395mm | 1,475mm | 1,630mm |
スタイル | 3,395mm | 1,475mm | 1,600mm |
スポーツ | 3,395mm | 1,475mm | 1,600mm |
アクティバだけ全高が30mm高くなっていますね。ちなみに最低地上高(地面から車体の最も低い部位までの距離)も他の2タイプより30mm高くなっています(アクティバの最低地上高:180mm)。
アクティバはクロスオーバーSUVタイプなので、この違いは当然と言えば当然かもしれませんね。
ボディカラーの選択肢はタイプによって異なります。選べる色は以下の通りです。
色 | アクティバ | スタイル | スポーツ |
---|---|---|---|
ディープブルークリスタルマイカ * | 〇 | 〇 | 〇 |
トニコオレンジメタリック | 〇 | × | × |
スプラッシュブルーメタリック | 〇 | × | × |
ファイアークォーツレッドメタリック | 〇 | 〇 | × |
パールホワイトⅢ * | 〇 | 〇 | 〇 |
ブラックマイカメタリック | 〇 | 〇 | 〇 |
ブライトシルバーメタリック | 〇 | 〇 | × |
プラムブラウンクリスタルマイカ * | × | 〇 | × |
ライトローズマイカメタリック | × | 〇 | × |
* メーカーオプションです(21,600円)。
スポーツは3色からしか選ぶ事が出来ません。「見た目」より「走り」という事なんでしょうかね。
また、どのタイプもメーカーオプション(43,200円)でツートンカラーにする事が出来ます。カラーパターン数は以下の通りです。
タイプ | ツートンカラーパターン |
---|---|
アクティバ | 8パターン |
スタイル | 8パターン |
スポーツ | 4パターン |
アクティバとスタイルのパターン数は同じですが、選べる色は異なります。
(出典:ダイハツ)
外装デザインは、上記画像のスタイルを基準に考えると、アクティバは前後バンパーに樹脂ガーニッシュ、フォグランプに丸形のランプが採用されています。また、フェンダーアーチの色も塗り分けられています。
スポーツはスタイルはリアクオーターピラーに赤のラインが入っていて、スポーティーさを際立たせるデザインとなっています。
室内空間
各タイプの室内の広さは以下の通りです。
タイプ | 室内長 | 室内幅 | 室内高 |
---|---|---|---|
アクティバ | 2.005mm | 1,320mm | 1,245mm |
スタイル | 2.005mm | 1,320mm | 1,245mm |
スポーツ | 2.005mm | 1,320mm | 1,245mm |
3タイプとも数値上は同じ広さとなっています。では、これが広いのか、又は狭いのか、という事ですが、狭いと感じる事は無いでしょう。平均的な体格の男性が4人乗っても、窮屈に感じる事は有りません。
ちなみに、ハイトールタイプの軽自動車の室内高は1,400mm前後です。これと比較するとキャストの室内高は低いのですが、頭上空間には十分に余裕が有ります。
安全性能
ダイハツの先進安全技術と言えば「スマートアシストⅡ」ですよね。衝突回避支援ブレーキ機能や車線離脱警報機能などの多数の機能が有ります。このスマートアシストⅡは2015年度の予防安全性能アセスメントにおいて最高ランクの「ASV+」の評価を受けています。
キャストの3タイプにもこのスマートアシストⅡが搭載されています。標準装備されているグレードには「“SA Ⅱ”」が入っています。グレードX以外は以外は標準装備されている事になりますね。
それぞれの機能の詳細についてはダイハツにて確認して下さい。
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