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「火山の噴火」・・・聞くだけで恐ろしい自然災害ですね。
最近では2014年の9月に長野県と岐阜県の県境で噴火した「御岳山」が記憶に新しいです。
一度火山が噴火すると火山灰が降り掛かり、高温のマグマが流れ出て人間はもう逃げるしかない、そんな恐ろしい現象です。
そんな自然災害の一つである火山の噴火によって自分の自動車が被害を負ったとき、車両保険は利用することが出来るのでしょうか?
日本は活火山が多い!
火山と一口に言っても、その活動度によって3つの種類に分類することが出来ます。
- 活火山(いつ噴火してもおかしくない火山)
- 休火山(現在のところ噴火はお休み中の火山)
- 死火山(今後噴火する事はない火山)
特に普段火山の話に関わることが無い大人の方であれば、小さい頃学校で習ったこの3つの分類で覚えているのではないでしょうか?しかし現在は、この分類が実状に合わないという理由から見直され、以下の2分類となっています。
- 活火山
- それ以外の火山
日本はいつ噴火してもおかしくない活火山がとても多い、火山天国です。
気象庁(活火山分布図)が発表している情報によると現在活火山は110もあります。
世界中にある活火山が約1,500と言われているので、実に世界の活火山の7%程度が、この小さな日本に存在していることになります。
四国・中国・近畿地方以外の地域に日本の殆どの活火山があり、これらの地域の方は火山噴火の可能性の可能性が有ることを常に心の片隅に置いておく必要がありますね。
火山灰が自動車に与える影響?
鹿児島にある桜島が火山灰ではとても有名ですね、毎日の様に火山灰が吹き出すので住人は火山灰と戦う日々です。
風向きによってどこの地域に火山灰が降り注ぐかが異なるため、毎日の天気予報では桜島頂上付近の風向きの情報も提供されている程です。
この火山灰が自動車にかかるとどのような影響が出てくるでしょうか。
想定される影響としては以下の様なものがあります。
- 車体やガラスに傷がつく
- オイルフィルターやエアフィルターが詰まる
- 部品の腐敗やエンジンの焼き付く原因となる
対処法としては、火山灰が降っている間は「自動車を運転しない」若しくは「自動車にカバーをかける」という事がベストですが、仕事中など移動中に降って来た場合は仕方がありません。
そこで、気を付けたいのが「フロントガラスに積もった火山灰をワイパーで落とさない」という事です。
火山灰は鉱物結晶と呼ばれるような小さな物質が含まれており、ワイパーで落とそうとするとフロントガラスに傷が入ってしまいます。
火山灰で前が見えにくくなったときは、迷わずガソリンスタンドなどで洗車をして洗い流す様にしましょう。
また他の対処としては、上記の様にフィルター系統が詰まる可能性があるので、フィルターの清掃・交換をすることなどが挙げられます。
車両保険で火山噴火はカバー出来る?
地震と同じ様に噴火は自然災害の中でも、被害の予測をすることが難しいものです。
被害の予測が出来ないということは、保険金がどれくらい必要になるかも保険会社側で予測出来ません。
(photo by Mountain village in Hamedan-dynamosquito)
従って基本的に損害保険会社では、地震や噴火による車両損害については一般の車両保険の補償対象外となっています。
つまり、「原則は車両保険で火山噴火による損害はカバー出来ない」ということです。
しかし、車両保険に付帯する特約として
「地震・噴火・津波による車両全損時一時金支払特約(損害保険会社各社によって名称は異なります。)」
をセットしておくと、地震や噴火・津波といった大規模自然災害によって自身の自動車が「全損(※)」となった場合に一時金が支払われることになります。
一般的な損害保険会社では受け取れる一時金は50万円程度となっています。
新しい自動車に買い換える為の保険金というよりは見舞金という意味合いがあるので、高級車が被害に遭った時は一時金では全然足りないことになりますが、それでも入っておくと心強いですね。
※「全損」とはその定義が各保険会社の約款によって異なりますが、一般的には以下の様な状態を指しています。
- 車体上部・側部・底部の何れかで、部品の一部の交換や補修では元通りにならず、部品全体の交換をしなくてはならないような損傷
- 原動機の著しい損傷
- 流失したり埋没したことにより発見されなかった場合
- 運転席の座面を超える程度の浸水となった場合
- 全焼した場合
- その他の損傷により廃車となった場合
自分の住んでいる場所で火山が噴火するなんて?!と思う方が多いと思いますが、「まさか」「もしも」に備えるのが保険ですので、特約をセットすることをこれを機に検討してみてはいかがでしょうか。
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