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車両保険に入っていない人が交通事故に遭うと、保険会社と契約していないので当然、車両保険を請求する事は出来ませんよね。
「事故に遭ってから車両保険に加入しすぐに保険請求すれば、保険金を貰えるのでは?」と思った方!そんなに保険は甘くはありませんよ。
以下で、詳しく見ていきましょう。
事故後に保険加入・請求することは×
車両保険に入っていない時に起こした事故で保険金を請求するということは、一体何を意味するのでしょうか?そもそも保険は、契約者が支払った保険料を集めて、契約者にもしものことがあったときにその保険料の中から保険金として支払うことで成り立っている、言わば相互扶助の制度です。
つまり保険契約をしていない人が、交通事故に遭ってから慌てて車両保険をかけて保険請求をするということは、「人の払った保険料を使って自分の車を修理する」ことを意味するのです。
これは、真面目に保険料を支払っている人からすると「ふざけるな!」と思いますよね。
この様な、保険料を負担していないのに保険金を貰おうとしている行為は、立派な詐欺罪(刑法246条)にあたります。
第246条
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
それに、事故後に保険に加入して保険金が支払われるのであれば、普段払っている保険料が無駄ですからみんな事故を起こしてから加入しますよね。
そうなると保険会社は経営が成り立たなくなってしまいます。
従って、事故後に車両保険に加入し遡って保険金を請求する事は認められていません。
保険会社にはすぐばれる!
車両保険加入後すぐに保険請求をすると、保険会社の方は当然の様に「加入前に事故が遭ったのでは?」と疑います。
もちろん交通事故は偶然起きるものなので、たまたま加入後すぐ事故に遭遇する方もいます。
しかし、保険会社の人は偶然とは思ってはくれず、「保険金詐欺かな?」と心の中で思いながら事故調査に取りかかってくる事になるのです。
他人を巻き込んだ事故であれば、警察に連絡して「事故証明」があるでしょうから嘘をついてもすぐにばれますし、事故証明の無い事故の場合は、事故の場所や状況について詳細を問いただされます。
プロの目から見れば車の損傷状況や当人の説明内容から、いつ起きた事故かということは簡単に分かるものです。
もし嘘だと判断されれば、保険金は貰えませんし今後の契約更新は出来なくなるでしょう。
中には、代理店手数料欲しさに上記の様な手口で請求する様に斡旋する修理業者もいますが、このような話には絶対に乗らない様にしましょうね。
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