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証券不発行割引とは、「保険証券」の発行を不要とすることで、一定額の割引を受けられる制度の事を言います。
「証券e割・証券不要割引・証券ペーパーレス割引」など、保険会社によって呼び名が異なる事も有りますが、内容は同じです。
今回はこの証券不発行割引を採用している自動車保険会社とその割引額をまとめてみました。
また「保険証券が手元に無いと契約内容を確認出来ないのでは・・・?」などの疑問を抱いている方の為に、QA形式で回答していきたいと思います。
証券不発行割引を採用している保険会社と割引額のまとめ
証券不発行割引を採用している自動車保険会社と割引額は以下の通りです。
(最終更新日:2017年4月10日)
保険会社 | 割引額 |
---|---|
セゾン自動車 | 600円 |
イーデザイン損保 | 500円 |
SBI損保 | 500円 |
セコム損保 | 500円 |
ソニー損保 | 500円 |
三井ダイレクト損保 | 500円 |
チューリッヒ | 500円 |
そんぽ24 | 500円 |
保険会社によっては、割引前の保険料があまりにも少額の場合には、割引が適用されない事が有ります。
ご覧のように、殆どの会社で割引額は「500円」となっています。
おとなの自動車保険で有名な「セゾン」だけが「600円」の割引となっていますね。
とは言え、10万円近く保険料を支払う事もザラに有る自動車保険において、割引額の小さい「証券不発行割引」を保険会社の選択基準にする必要は無いでしょう。
下記保険会社では、私が調べたところ「証券不発行割引」は有りませんでした。
「アクサダイレクト/共栄火災/あいおいニッセイ同和損保/AIU保険/三井住友海上/損保ジャパン日本興亜/東京海上/ゼネラリ/朝日火災/エース保険/日新火災/JA共済/マイカー共済/」
インターネット割引が有る「アクサダイレクト」が採用していないのは意外ですね(割引は有りませんが、保険証券を不発行にする事は可能です)。
証券不発行割引に関するQ&A
保険証券は、補償額や補償範囲など契約内容の詳細が記入されている大事な書類です。
そのため、証券を不発行にすると「何かデメリットが有るのでは?」などと疑問に思う人もいるはずです。
そこで、証券不発行割引を安心して受けられるように、いくつかの疑問に対して以下で回答していきたいと思います。
証券不発行にすると保険会社からは全く何も届かないのか?
当然ながら保険証券は送られてきませんが、更新の案内などの書類は郵送されてきます。
参考までに、「セゾン自動車火災」では以下の書類が送られてきます。
- 契約手続き完了の案内
- 自動車保険満期の案内
- トラブルサポートBOOK
これらの書類が自宅に送られてくるのであれば、保険の更新を忘れる事も無いので問題ないでしょう。
保険の契約内容はどのように確認すればいいの?
どこの保険会社でも「WEB上」で保険内容を確認できます。
送付されてくる「契約手続き完了の案内」の中に、貴方専用のIDとpassが記載されているので、それを使ってWEB上のマイページにログインして契約内容を確認します。
また、営業で車を使う人なんかは会社から「保険証券」の提出を求められる事が有ると思いますが、その場合でも基本的にマイページの情報を印刷すれば対応可能です。
やっぱり保険証券を手元に置きたくなった時は発行してくれる?
後日保険証券が必要になった時は、発行手数料を払えばいつでも発行してくれます(発行手数料は保険会社によって異なります)。
まとめ~特にデメリットは無し!証券不発行で契約するのが基本~
保険証券を不発行にしたからと言って、特段デメリットは有りません。
しかも欲しくなったらいつでも発行可能です。
割引額は小さいですが、基本的に証券不発行割引を利用して契約した方が良いでしょう。
なお、万が一の事故・故障に備えて、マイページの契約内容をプリントアウトして車に保管しておくと良いかもしれませんね(保険証券が無くても補償・ロードサービスなどは問題無く受けられます)。
ファイナンシャル・プランナー(FP)からのコメント
菊地 季美子(Kimiko Kikuchi)
菊池 季美子 (Kimiko Kikuchi) 「 MoneQ 」
生命保険会社2社に合計8年の在籍後、損害保険へ転向。3年の営業店事務経験ののち損害保険代理店に転職、自動車保険・火災保険の設計を担当し、相談件数は在籍3年で800件を超える。現在はフリーランスでFP資格試験の講師、セミナー、執筆活動を行っている。
<保有資格> FP技能士3級・2級、日本FP協会認定AFP、トータルライフコンサルタント、損害保険プランナー
「コメント」
上記の通り、紙の証券が手元になくて困るケースはまずありません。Web証券にすることで受けられる平均500円の割引を毎年受けられると考えると、大きな節約になりますね。
もし事故に遭ってしまった場合、最近ではスマホアプリ「LINE」による事故報告ができる保険会社があります。
また、テレマティクス型自動車保険でドラレコを保険会社からレンタルしている場合、ドラレコが事故の衝撃を感知して事故受付センターへ自動発報し、オペレーターとドラレコを介してその場で通話できるタイプもあります。いずれの場合も、フリーダイヤルの番号や証券番号を確認するための保険証券は必要ありませんので安心です。
また、勤務先に保険証券の提出が必要な場合、マイページを印刷してもよいですが、代理店や保険会社に「付保証明書」を発行してもらうこともできます。
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