イモビライザー割引とは?廃止が進み現在使える自動車保険は2社だけ!

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イモビライザーキーと車

イモビライザーとは、車のキーにIDを埋め込み、そのIDが車両に元々登録されているものと合致しなければ、エンジンが始動しない装置の事を言います。

「鍵」は複製出来ても、「ID」は複製困難なので、開発された当初は”車両盗難対策はこれで完璧!”と言われたものです。

実際、2000年以降にイモビライザーが普及したおかげで、車の盗難数も減少しました(詳細は後述)。

このイモビライザーの登場によって、誕生した割引制度が「イモビライザー割引」です。

イモビライザー搭載の有無によって、車両盗難のリスクに違いが生じます。

保険会社側からすると、保険金の支払いリスクに違いが生じる事になります。

そのリスクを保険料に反映させるために、イモビライザー割引を採用したんですね。

そこで、今回はイモビライザー割引を採用している保険会社とその割引率などについて紹介したいと思います。

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イモビライザー割引が受けられる自動車保険会社と割引率のまとめ

イモビライザー割引とは、イモビライザー搭載車の「車両保険」の保険料を割り引く制度です。

基本的に純正のイモビライザーが適用対象となっていて、後付けした車両には適用されません。

現在、イモビライザー割引を採用している保険会社はたったの2社です。

その割引率は以下の通りです。

保険会社割引額
マイカー共済5%
あいおいニッセイ同和損保3%

東京海上日動と三井住友海上はイモビライザー割引を採用していましたが、東京海上日動では2015年10月1日以降、三井住友海上では2017年1月1日以降に廃止されました。

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イモビライザー割引は廃止される流れに~将来的には0社に~

まずは、こちらの警察庁の資料を見てください。

2003年~2014年の自動車盗難件数の推移データです。

車両盗難
(出典:STOP THE 自動車盗難 自動車盗難の現状)

車両盗難は、2003年(64,223件)から下降傾向をたどっており、2014年(16,104件)には約4分の1まで減少しています。

この事から、イモビライザーが導入された効果は、かなり大きかったと言えます。

イモビライザー割引は、このような盗難被害の減少が期待されたため割引制度として導入されたんですね。

一方、このようなデータも有ります。

日本損害保険協会がまとめた「車両盗難認知件数(キーなし)とイモビライザー装着可能車種の割合」の推移グラフです。

イモビライザー普及率と盗難件数の推移グラフ(出典:日本損害保険協会

このグラフも”イモビライザーの盗難防止効果”を表したものですが、注目すべきは「イモビライザー装着可能車種の割合」です。

2014年時点で90%を超えています(標準装備となっている車種も多いはず)。

つまり、イモビライザーは当たり前の装備になってきているんですね。

保険会社からしてみれば、イモビライザー搭載車をイモビライザー割引によって特別扱いする意味がほぼなくなってきているんです。

そのため、イモビライザー割引は次々と廃止されているのが現状です。

事実、東京海上日動と三井住友海はイモビライザー割引を廃止しています。

また、一定の盗難防止効果を期待できるイモビライザーを義務化する動きも見られます。

もし義務化されれば、あいおいニッセイ同和損保とマイカー共済もイモビライザー割引を廃止する事になるでしょう。

ちなみに、過去にはエアバッグやABSなどの安全装置が標準装備された事によって、全ての保険会社で「安全装置割引」が廃止されました。

 

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エアバッグ割引やABS割引など安全装置による割引は廃止済

 

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盗難防止の為に私達が出来る対策

イモビライザーによって車両盗難が減少したとは言え、警察庁によるといまだ年間11,655件(2016年)の車両盗難が発生しています。

1日あたりに換算すれば、毎日約32件もの車が盗まれている事になります。

なお、盗難された車で事故を起こされると、自分は運転していなくても賠償責任を負う可能性が有ります。

 

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盗難車が事故を起こした場合の元の持ち主の責任

 

車の鍵

しかも、そのうちの約30%がキーを付けたまま放置して盗難に遭っているんですね(上記図のキー有り盗難参照)。

これはイモビライザー搭載・非搭載以前の問題です。

「家に忘れ物を取りに来ただけだから・・・」という理由で、車に鍵を付けたまま自宅に戻る・・・なんて事をしていませんか?盗難犯からすれば、絶好の獲物です。

車を離れる場合は、必ず鍵をかけて離れましょう。

また、イモビライザーが付いていないなら、後付けも可能なのでそういった事も検討するようにしましょう。

イモビライザーも万能ではない

イモビライザー搭載車が増えたことにより、盗難の被害件数は激減しました。

と言えども、イモビライザーも万能では有りません。

なぜなら「イモビカッター」という装置を使えば、ものの10秒程度で、車両を盗難することが出来るからです。

イモビカッターを理由なく保有していると罰せられますのでご注意を。

これに対抗するためには「イモビカッターガード」が必要です。

盗難犯の検挙率は、優秀だと言われている日本の警察を持ってしても【30%~40%程度】しか有りませんので、価格は高いですが、購入しておきましょう。

特に、盗難されやすい車を持っている人は、念入りに対処しておいた方が良いでしょう。

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まとめ~イモビライザー割引を基準に自動車保険を選ぶ必要は一切無し~

イモビライザー搭載車の保険料を優遇する「イモビライザー割引」ですが、現在、採用している保険会社は2社しかありません。

割引率は3%又は5%です。

そこまで大きな割引率ではないので、あえてイモビライザー割引を自動車保険選びの基準にする必要はないでしょう。

なお、イモビライザーの普及率が高まっているので、将来的にはイモビライザー割引は廃止になる可能性が高いです。

適用される保険会社に加入している場合には、若干保険料が高くなるので、その際は自動車保険の見直しを必ず行って下さいね。

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