この記事を読むのに必要な時間は約 15 分です。
1日自動車保険は、通常の自動車保険とは異なり、わずか24時間の期間にわたって利用できる自動車保険です。
1日自動車保険においての「1日」は、「保険責任開始日時から24時間」という意味です。例えば、21時から翌日深夜2時までのドライブを保険でカバーしたい場合、2日分ではなく1日分の保険料が適用されます。
この仕組みにより、具体的な利用時間に応じて柔軟に保険を活用することが可能です。
通常の自動車保険とは異なり、車を常時保険加入状態にするのではなく「運転する時だけ」必要な補償を選んで加入できるという特徴があります。この柔軟性が、一時的な運転ニーズに合わせた保険の利用を可能にしています。
例えば友人や知人の車を一時的に借りる際や、故郷への帰省時に家族の車を運転する場面など、短期間かつ特定の状況で他者の車を利用する際に、非常に有益です。
そんな時に1日自動車保険を利用することで安心感を得つつ、かつ同時に十分な補償を受けることができます。
友人や親の自動車保険には、運転者に関する制約を規定する特約が組み込まれていることがよくあります。
これらの特約は、具体的にはどの範囲内で車を運転できるかを規定し、これを逸脱すると保険の補償が適用されないという規定を含んでいます。
例えば友人の車を借りて運転する際に、その車の所有者の自動車保険に特定の運転者に対する制約が課せられている場合、事故が発生した場合には補償を受けられない可能性が生じるのです。
特に、このような特約が存在すると、一見安全なように思える友人や親の車を利用する際にも保険の補償に支障が生じる可能性があることから、慎重な運転や車の利用が求められます。
またこれに加えて、特約がない場合でも事故を引き起こすと、自身の保険等級が低下し、その結果、次年度の保険料が増加する可能性がある点も考慮が必要です。
従って車を利用する際には、他者の自動車保険の特約や条件に留意し、慎重かつ賢明に行動することが重要です。
1日自動車保険の魅力は、その手軽さとお得さにあります。手ごろな価格で提供されているため、急なトラブルに備えながらも、経済的な負担を最小限に抑えることが可能です。
このように、1日自動車保険は短期の車の利用において、安全かつ経済的な選択肢を提供しています。
1日自動車保険の選び方！補償内容や保険料の目安
基本的な賠償保険の要素である対物・対人賠償の有無や上限額は、様々な保険外車やプランを選んでも大体同じ水準です。
保険会社やプラン同士の差異が顕著になるのは、同乗者への搭乗者傷害特約や車両補償、対物超過修理特約などの補償でしょう。
搭乗者の人数や走行距離、使用ルート、自動車の価値などを考慮に入れて選ぶことがおすすめです。
1日だけの契約なので、何と言っても保険料が安い事が魅力。
保険料は保険会社によって異なりますが、1日単位（24時間の保険期間）の補償で、シンプルな補償の場合は約800円から始まり、手厚い補償の場合は約2,500円程度で加入できることが一般的です。
またさらにお手軽なものでは、半日で650円という保険まであります。
ただ保険料の安さにこだわり最も安いプランを選ぶと補償範囲が狭まり、万が一のトラブルに対応できない可能性があります。安価なプランは一般にリスクが限定され、必要な補償が十分でないことがあります。
トラブルに備えるためには保険の内容や条件も検討し、バランスを取ることが重要です。保険料を比較する際は、自分に必要な補償が十分に含まれているプランで比較すると良いでしょう。
1日自動車保険のメリット・デメリットは？
手頃な保険料で得られるメリットは、広範で充実した補償が含まれていることです。安価な価格で、車の保険も含めた包括的なサポートが提供されます。
さらに1日自動車保険の手続きや加入申込は、オンラインやコンビニを活用して行うことができます。これにより、特定の店舗や窓口に足を運ぶ手間が省けます。
そして1日自動車保険は、通常の自動車保険にある等級制度が適用されないという特徴があります。誰が運転しても、保険料は同じです。
これにより、あまり車を運転しない方や以前に事故を起こした経験がある方でも、手軽に保険に加入できるようになっています。
デメリットとして、手続きは簡単でも必要な時に都度手続きが必要です。これは利便性に関する課題となります。
さらに、支払い方法にも気を付ける必要があります。一部の保険では、スマホ料金と同時に支払うといった条件がついています。
また、自分が事故でけがをしたり死亡した場合に提供される人身傷害保険が含まれていないこともデメリットです。
一方で、1日自動車保険は自分が車を運転していない時の事故に対する補償がないという欠点があります。例えば、家族や友人などが運転している時などです。
ただし、この点に対応する手段として、自損事故特約や搭乗者損害保険があり、車に乗っている際に事故が発生した場合は補償が適用されます。車に乗車中の補償があることから、全体的には大きなデメリットとはなりにくいです。
これらのポイントは、保険を選ぶ上で考慮すべき事柄であり、補償の内容を理解することが大切です。全体的な比較を通じて、自分に適した保険プランを見つけるようにしましょう。
スマホ加入できる1日自動車保険について
今や私達の生活に欠かせないデバイスとなり、単身世帯は84.5％、二人以上世帯は92.6％という驚異的な所持率を誇るスマホ。生活に欠かせない必需品となりました。
そんなスマホで、1日自動車保険に加入する事まで出来てしまうのです。
スマホでの加入は実に簡単。
東京海上日動火災保険の『ちょいのり保険』を例にご説明します。
- 登録サイトにアクセスし、氏名、生年月日、運転免許証番号を入力し、事前登録を行います。
- 再度登録サイトにアクセスし、免許証番号とパスワードを入力し、申込内容の入力や重要事項説明書などの確認をします。
- 申込内容を確認した後に確定し、決済手続きを行えばもう申し込み完了です。
しかも事前登録は初回のみ必要なものです。2回目以降は引き継がれた情報を元に申し込めるので、更に簡単に契約する事ができます。
スマホでいつでも簡単に加入できるオススメ1日自動車保険７選！
東京海上日動火災保険
3つの契約プランがあり、
- シンプルプラン
800円/24時間 - レギュラープラン
1,800円/24時間 - プレミアムプラン
2,600円/24時間
が用意されています。
シンプルプランには車両補償（事故で、借りていた車が壊れた時の補償）がついていませんが、レギュラープランですと車同士の事故に限り、自己負担金15万円で車両補償が適用されます。
またプレミアムプランですと、レギュラープランのように対物事故に限定することなく、自己負担金15万円で車両補償が適用となります。
三井住友海上火災保険
3つの契約プランがあり、
- エコノミープラン
800円/24時間（2人以上の運転者がいる場合、1,120円/24時間） - スタンダードプラン
1,000円/24時間（2人以上の運転者がいる場合、1,400円/24時間） - プレミアムプラン
2,500円/24時間（2人以上の運転者がいる場合、3,500円/24時間）
が用意されています。
プレミアムプランには、車両復旧費用保険がプランに含まれています。
※自己負担金15万円あり。
また、対物賠償保険についてはエコノミープランは自己負担金5万円がある事に対し、スタンダードプラン・プレミアムプランは自己負担金はありません。
損保ジャパン
3つの契約プランがあり、
- ライトプラン
650円/12時間、800円/24時間 - 基本プラン
2,150円/12時間、2,700円/24時間 - 安心プラン
2,800円/12時間、3,500円/24時間
が用意されていて、半日単位（12時間）で申し込みが出来る事も特徴です。
ライトプランは借用自動車の車両復旧費用の補償がありませんが、基本プランは自己負担金15万円、安心プランでは10万円でそれぞれ借用自動車の車両復旧費用の補償がついています。
また安心プランにだけ、借用自動車の事故時代車費用特約もついていて、1回の事故につき5,000円×代車の利用日数についても補償されます。（30日限度）
あいおいニッセイ同和損害保険
3つの契約プランがあり、
- エコノミープラン
800円/24時間 - ベーシックプラン
1,000円/24時間 - ワイドプラン
2,500円/24時間
が用意されています。
エコノミープランは自己負担金5万円、ベーシックプラン・ワイドプランは自己負担金なしで対物賠償保険の補償が受けられます。
またワイドプランのみ、借りた車が事故により壊れた場合の修理費が保証される『車両復旧費用保険』が、自己負担金15万円で適用されます。
NTTドコモ
3つの契約プランがあり、
- シンプルプラン
800円/24時間 - レギュラープラン
1,800円/24時間 - プレミアムプラン
2,600円/24時間
が用意されています。
こちらのNTTドコモの保険は、提供されている保険商品が東京海上日動火災保険株式会社によって引き受けられています。
「ドコモ」という名前が冠されていますが、注意が必要なのは、ドコモユーザー専用ではなく、dアカウントを保有していればどなたでも加入が可能であるという点です。
さらに、対象となる保険料（保険料相当額）の1%（100円につき1ポイント）分のdポイントが付与されます。
また、d払いで保険料をお支払いいただいた場合、決済金額の最大1%がさらにdポイントとしてたまるという、dポイントをためている人には嬉しい保険です。
借りる車の補償（修理費・買い替え費用）がシンプルプランにはありませんが、レギュラープラン・プレミアムプランにはそれぞれ15万円の自己負担金で補償があります。
またプレミアムプランのみ、弁護士費用の補償が付帯されています。こちらは、借りた車を運転中に発生した事故による弁護士費用および、法律相談費用を補償するものです。
PayPayほけん
3つの契約プランがあり、
- お手軽プラン
650円/12時間、800円/24時間 - 基本プラン
1,400円/12時間、1,700円/24時間 - 安心プラン
2,150円/12時間、2,700円/24時間
が用意されています。
PayPayほけんは、損保ジャパンが引受保険会社です。その損保ジャパンに同じく、こちらのPayPayほけんも12時間プランが用意されているのが特徴です。
NTTドコモの『1日自動車保険』と同じく、こちらは保険加入でPayPayポイントが決済額の1%付与されます。
また、クレジット（旧あと払い）、PayPay残高、PayPayポイントを使って保険に加入する事もできます。加入もPayPay内でお手続きが可能な為、大変スピーディに手続きを完結する事が可能です。
お手軽プランには車両補償はついていませんが、基本プランは車対車の事故に限り、また安心プランの方は車との事故などの制限はなしで、それぞれ自己負担金15万円で車両補償があります。
セブン-イレブン
3つの契約プランがあり、
- エコノミープラン
800円/24時間 - スタンダードプラン
1,000円/24時間 - プレミアムプラン
2,500円/24時間
が用意されています。
どのプランも対物賠償保険の補償がありますが、エコノミープランのみ自己負担金が5万円あります。
また、車両復旧費用保険はエコノミープラン・スタンダードプラン共に付帯がありませんが、プレミアムプランは自己負担金15万円で補償があります。
まとめ
以上、『1日自動車保険』の7選をお届けしました。
登録後8日目から加入など日数がかかるものがありますので、車を運転する予定がある時には前もって計画しておくと安心ですね。
1日自動車保険では、2回目の利用や2人目以降において割引が適用されるケースもあります。
通常、最大7日分までが一度の申し込みの範囲となり、7日以上利用したい場合は再度申し込みが必要です。再度の申し込みでは2回目の利用とみなされるため、割引が適用されることもあります。
保険を選ぶ際には、事前に補償内容や金額などを比較検討することが重要です。
車を借りて運転する場合は事故相手や車の所有者に迷惑をかけないように、事前に1日自動車保険に加入しておくことをお忘れなく。
関連記事をチェックする