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IC運転免許証が導入されてから5年以上が経過し、免許を取得している人全員がIC運転免許証になっている事でしょう。
ただIC運転免許証になって何が変わったのか、またどのような時に使用するのか、といった疑問を持っている人も多いのではないでしょうか?
そこで今回はIC運転免許証の役割について紹介したいと思います。
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IC運転免許証とは
IC運転免許証とは、従来の運転免許証にICチップが内蔵された免許証です。
IC運転免許証が導入された事によって、従来の運転免許証に有った本籍地の項目が削除されました。
IC運転免許証を導入した理由は、免許証の偽造防止です。
ICチップには氏名や住所などの情報が登録されており、このチップまで偽造するとなると費用と手間がかかるので偽造防止に役立つと言われています。
また、IC運転免許証を導入した狙いは他にも色々とあったようですが、あまり機能していないのが現状です。
なお、ICチップは顔写真の左側に埋め込まれています。
いつ導入された?
IC運転免許証が導入されたのは、2007年1月4日です。
ただ全都道府県が一斉に導入したわけでは有りません。
最初にIC運転免許証を導入したのは、以下の5都県です。
- 東京都
- 埼玉県
- 茨城県
- 兵庫県
- 島根県
その後、順次各道府県で導入されていきました。
ちなみに、一番最後に導入したのは鳥取県です(導入年月日は2010年1月31日)。
4桁2組の暗証番号の役割
運転免許の取得時や更新時に4桁の暗証番号を2つ設定します。
「暗証番号1」と「暗証番号2」です。
この暗証番号を警察署や市役所などに設置してある読み取り機に入力する事でICチップに記録された情報を見る事が出来ます。
なお、「暗証番号1」と「暗証番号2」で読み取れる情報が異なります。
その内容はそれぞれ以下の通りです。
■暗証番号1で読み取れる情報
- 氏名
- 生年月日
- 住所
- 交付月日
- 有効期限
- 免許の種類
- 免許証番号 等
暗証番号1で読み取れる情報は、免許証に記載されている内容です。
そのため、敢えて読み取り機で暗証番号を入力して情報を見る必要はほぼ有りません。
■暗証番号2で読み取れる情報
- 本籍地
- 顔写真
使用するとしたらこの暗証番号2でしょうか。
婚姻届など様々な場面で本籍地の記載が必要になりますからね。
なお、本籍地と顔写真の情報を見るには、暗証番号1と2の両方が必要になります。
暗証番号を忘れた場合はどうする?
2組の暗証番号を覚えているでしょうか?前述の通り、使用する機会が殆ど無いので忘れてしまっている人も多いはずです。
暗証番号を忘れてしまった場合には、最寄りの警察署又は運転免許更新センターの窓口にて教えてもらう事が出来ます。
この際に運転免許証を持参するようにして下さい。
おそらく本人以外には教えてくれないでしょう。
なお、電話やメールで確認出来ればラクなのですが、残念ながらそのようなサービスは行われていません。
IC運転免許証の導入目的が偽造防止なので、当然と言えば当然ですよね。
暗証番号は必ず設定しなければダメ?
実はIC免許証の暗証番号の設定は任意なんです。
設定する義務は有りません。
ただ、手続きの際に暗証番号の設定を拒否すると、暗証番号を設定する事の意味や設定しない場合のリスクについて説明を受け、さらにこれらの説明を受けた旨の書面にサインをしなければなりません。
なお、暗証番号を設定しない場合のリスクとは、読み取り装置を一定の距離(約10cm)まで近づけられるとICチップの情報が読み取られてしまう恐れが有る事です。
暗証番号の入力は何回間違えても大丈夫?
暗証番号を忘れてしまっている人やキャッシュカードや各種アカウントなどの暗証番号と混同してしまっている人も多いはずです。
そのため、暗証番号を入力する際に、「あれだったかなぁ、これだったかなぁ」となる可能性が有ります。
何回も番号入力をする事が出来るのか、というとそうでは有りません。
3回連続で間違った番号を入力すると、ICチップにロックが掛かってしまい情報を読み取る事が出来なくなります。
ICチップにロックが掛かってしまった場合は、警察署や免許更新センターの窓口に行って、ロックを解除してもらいましょう(免許証が必要)。
暗証番号って変更可能?
免許更新ハガキには「暗証番号を予め決めておいて下さい」と記載されていますよね。
でも、実際は暗証番号を設定する機械の前で決める人の方が多いのではないでしょうか?そのため、適当に決めてしまう人も多いはずです。
後から暗証番号を変更したいと思う人もいるかもしれません。
しかし、IC運転免許証の暗証番号は、更新時・再交付時など新たに免許を取得する場合以外で変更する事は出来ません。
なので、「後から変更したい」と思わないように、予め納得のいく暗証番号を考えておきましょう。
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