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自動車を所有すると必ず必要になってくるものの1つが自動車検査登録制度、略して車検です。
そもそも車検って何をするの?といった疑問を持っている人もいるかと思います。
そのためここでは車検について、また車検の種類や車検を受ける時期などについて解説していきたいと思います。
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車検とは
車検とは自動車が法律に定められた保安基準に適合しているかどうかを確認する検査です。
主に以下のような項目を検査する事によってチェックします。
- 車の外観・外装
- 環境基準
- 安全防止の為の装置 等
ただ車検した時点での保安基準に適合しているかどうかの検査ですので次回の車検までの安全性を保証する検査ではありません。
つまり車検ではブレーキパッドの摩耗具合やタイヤの損傷具合などはチェックしないので、車検に合格したからといってその後の安全は全く補償されません。
これらの車の部品の機能性のチェックは定期点検や日常点検で行う事になります。
普段から定期点検・日常点検を行っているから安全な車なので車検を受ける必要が無いということにはなりません。
なぜなら、車検は道路運送車両法で義務化されており、無車検で走行すると6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金となってしまいます。(道路運送車両法第58条1項、108条)
では無車検にならないために車検をいつ受ければいいのでしょう。
車検の時期
車検は1回受ければいいというものではなく一定期間毎に受ける必要があります。
一定期間とは、新車を購入した場合には購入後3年、それ以後は2年毎に車検を受けなくてはいけません。
※車両の種類(貨物車等)によっては新車であっても2年毎に受けなくてはならないものや、4ナンバーや1ナンバー(営業車登録)の車両は毎年車検を受けなくてはなりません。
この一定期間というのがその車検の満了日となっており、次回の車検はこの有効期間が切れる前に受ける必要があります。
では車検満了日ギリギリに出さないといけないのかというとそうでもありません。
つまり有効期間が切れる1ヶ月前に出せば有効期間は前回の車検満了日から2年なら2年、1年なら1年となります。
しかし、1ヶ月以上前にだすとその車検をした日から有効期間がスタートしますので前回分の有効期間が無駄になってしまいます。
そのため車検に出す時期は基本的には前回車検の有効期間が切れる1ヶ月前から車検満了日までの間に車検を受けるといいと思います。
車検について少しずつ詳しくなってきましたね。
ではこの車検は誰かにしてもらうのか?また自分ですることができるのか?という話をしていきましょう。
車検の種類
車検には以下の3種類があります。
- ディーラー車検
- 代行車検
- ユーザー車検
■ディーラー車検■
これは車検から点検・整備までの全てをディーラーに任せる事になります。
■代行車検■
車検に関する部分だけを代行業者に任せる事による車検です。代行業者は点検・整備は行いませんので車検前後に車の所有者自ら点検・整備を行う必要があります。
■ユーザー車検■
車の所有者が車検から点検まで全てを自分で行う車検です。
全てを自分で行う必要があるため時間と知識が必要になります。
車検の受けるための必要書類を準備
車検を受ける為に必要な書類は以下の通りです。
■当日までに準備する書類
-
- 車検証
- 自動車税納税証明書
- 定期点検整備記録簿(車検後24ヶ月点検を行うなら必要ありません。)
- 自賠責保険証明書
■当日に準備する書類
- 自動車検査票
- 自動車重量税納付書
- 継続検査申請書
- 印紙
当日の車検の流れ
■同一性の確認
車検証と申請書類に記載された車両と検査を受ける車両が同一かを確認する工程です。
車両のボンネットを開けエンジンに打刻された車体番号や型式を検査官が目視で確認します。
■外回り検査
車両の外観に問題が無いかをチェックする工程です。
ここでは灯火類(ヘッドライトやウィンカーなど)の検査も行われます。
ここも検査官が目視で確認していきます。
灯火類は検査官の指示通りに操作を行って検査を受けます。
■サイドスリップ検査
前輪タイヤの横滑り量を測定する工程です。
ここからは検査官の目視ではなく専用の検査機器(テスター)による検査が始まります。
電光掲示板の指示通りに落ち着いて車を操作して検査を受けて下さい。
電光掲示板に◯が表示されれば合格です。
■ブレーキ検査
各ブレーキの制動力を検査する工程です。
この検査も電光掲示板に指示(ブレーキを踏む、戻すなど)が出るので指示どおりに車を操作し合格なら◯と表示されます。
■スピードメータ検査
スピードメーターと実際の速度の誤差を確認する工程です。
こちらも電光掲示板の指示に従って車を操作してください。
合格なら同じく◯を表示されます。
■ヘッドライト検査
ヘッドライトの光量と光軸が基準内かを検査する工程です。
指示に従いヘッドライトをハイビームにし機械が光量・光軸の検査をします。
■排気ガス検査
排気ガスのCO(一酸化炭素)とHC(炭化水素)の濃度を検査する工程です。
排気管(マフラー)にプローブと呼ばれる細い管を奥まで突っ込んで測定します。
電光掲示版に◯と表示されれば合格です。
■下回り検査
車両下部の不具合を確認する工程です。
電光掲示板に従いブレーキを踏むなどの操作を行い、合格なら◯と表示されます。
全ての検査が終了したら総合判定を受け合格していたら自動車検査票の審査結果通知欄に合格印が押されます。
不合格の場合には自動車検査票に問題のある箇所が記載されるので、問題箇所をチェックを行い再度検査という流れになります。
これだけの準備や作業を自分でこなすのでユーザー車検はその他の種類の車検と比べ車検にかかる費用は安く済みます。
ちなみに一番費用が高いのはディーラー車検です。
車検費用に関しては下記の記事を参考にして下さい。
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