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運転免許証には「免許の条件等」と記載されている所があります。
ここには所持している免許で運転できる車両の種類とは別に運転できる範囲を限定する内容が記載されます。
例えば、「中型車は中型車(8t)に限る」や「普通車はAT車に限る」といった内容です。
また車両以外にも視力や聴力に関する内容も記載されます。
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実際に道路を走行している自動車はAT車が多いですね。
AT車とは、オートマチックトランスミッション車の略です。
つまり、自動車の変速操作を自動で行う車の事です。
アクセルを踏むだけで自動車の加速・減速を操る事ができるタイプの車です。
車を運転していると加速途中でガクッとちょっとした振動を感じませんか?その振動があった時に自動車が変速操作を自動で行っているんです。
MT(マニュアルトランスミッション)車は手動で変速操作をする自動車の事です。
車を加速・減速させる時にエンジンの回転数によって変速操作が必要になり、AT車とは違い運転手が変速操作を行う必要がある車の事です。
平成19年6月1日以前は免許は普通免許と大型免許の2種類だったのですが、道路交通法の改正により新たに新設されました。
簡単に説明すると車両総重量が5t以上11t未満で乗車定員が11人以上29人以下の車両を運転するのに必要な免許になります。
法律改正前に普通免許を所持していた人は中型車(8t)限定の免許に書き換えられています。
こういった運転できる車を限定した免許を限定免許と言うのですが、例えばAT限定免許の人が、AT車だけではなくMT車も運転したいような場合には「AT限定」を解除する事によって運転する事ができるようになります。
ですがこの限定を解除するためには試験を受けなくてはいけません。
この試験を限定解除審査と言います。
限定解除審査と言っても特別何かするということではなく免許を取った時と同様の試験を受けるだけですので安心を。
車を運転できるのになぜこのような試験を受けなくてはいけないのかと思うかもしれません。
ですが、AT車の限定解除を例に取ると、MT車とAT車では運転に必要な技術も違いますし、当然免許を取る為の講習内容・試験(実技)内容も違い、AT車とMT車の場合では教習所で受ける技能の時間が約3時間ほど違います。
この足りない部分を補うために限定解除審査を受ける必要があります。
参考:東京指定自動車教習協会
■その他の限定解除■
- 普通自動二輪免許小型限定
- 大型特殊自動車免許カタピラ車限定又は農耕車限定
- 中型自動車免許8t限定
- マイクロバス限定免許
- ミニカー限定免許 等
それでは限定解除審査の内容について詳しく見ていきましょう。
限定解除審査の内容
限定解除審査を受けるには、運転免許試験場に直接行き試験を受けるか、免許教習所に行き講義と試験を受けた後に運転免許試験場で申請を行うかの二通りが考えられます。
運転免許試験場に直接行く方法は俗にいう「飛び込み」という方法で講義や訓練といったものはなく技能試験のみなので運転に自信の無い人は教習所に通った方が良いと思います。
教習所での所要時間は4時間から6時間ほどです。
時間が短い理由は、新たな免許を取るわけではないからです。
つまり、AT車限定解除では車の運転はできるので一から車の運転について学ぶ必要はなくMT車の運転に関する技能講義だけで済むからです。
これは全ての限定解除審査に言えることです。
教習内容は免許によって様々ですが、AT限定解除を例にとって説明したいと思います。
AT車とMT車の違いはクラッチ操作(変速操作)です。
このクラッチ操作をマスターするために以下のような教習を受けることになります。
- 踏切での停車・発進
- 坂道発進
- S字とクランク走行
- 縦列駐車 等
AT免許を取った時にもやった事があると思います。
運転の感覚はAT車と同じなのでクラッチ操作に慣れれば問題無いかと思います。
これらの教習を受けて、最後に懐かしい響きの卒業検定を受け合格すれば合格証明書(卒業証明書)を貰う事ができます。
なお、教習所に通わずに運転免許試験場で限定解除審査を受ける場合には技能試験(卒業検定とほぼ同じ内容)のみを受ける事になります。
限定解除審査の料金
限定解除審査を受ける為の料金は、限定解除申請手数料(直接運転免許試験場で審査を受ける場合には試験車使用料が手数料に含まれます)と教習所に通う教習所料金が必要になります。
申請手数料 | 教習所料金 | |
---|---|---|
運転免許 試験場 | 3,100円 (試験車使用料1,550円) | - |
運転免許 教習所 | 1,550円 | 限定と限定じゃない場合の 差額が相場 |
どの種類の限定を解除する場合でも申請に要する手数料は一律です。
なお、教習所の料金はそれぞれの教習所で異なると思いますので各教習所に確認してください。
そして限定解除審査に合格し申請が済むと、今所持している免許に「限定解除」と裏書きされ晴れてAT解除ならMT車、中型解除なら中型車を運転する事ができます。
限定解除をすれば免許証の裏に例えば「中型車(限定無し)」などと記載されます。
限定解除は新たな免許の取得ではないため免許証の裏面に変更内容が記載される取扱になるようです。
なお、次回更新時に裏書ではなく限定解除された免許が交付されます。
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