免停(免許停止)になる違反点数と停止期間・前歴との関係性とは?

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運転免許

行政処分の点数制度によって、違反行為による違反点数の合計が一定以上になると、運転免許の停止・取消の行政処分を受ける事になります。

その他に、幻覚を伴う精神病や自動車の運転に支障がある障害・病気また薬物等の中毒者なども運転免許の停止又は取消の処分を受けます。(道路交通法103条1項2項、88条1項2~4号)

 

合わせて読みたい

免取(免許取り消し)になる違反点数と欠格期間(再取得までの期間)

ここでは、免停の「違反点数と免許停止期間の関係」そして「前歴との関係」について見ていきたいと思います。

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免許停止の停止期間

道路交通法103条1項に「6ヶ月を超えない範囲で免許の効力を取り消す」とされているので免許停止期間は最大で180日間ということになり、最短では30日間、その他には60日間、90日間、120日間、150日間と6種類の免許停止期間があります。

■免停の停止期間

  • 30日間
  • 60日間
  • 90日間
  • 120日間
  • 150日間
  • 180日間

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違反点数と停止期間・前歴との関係性

上記の免許停止期間は違反点数の「累積点数」と「前歴回数(過去に免許停止や取消の処分をうけた回数)」によって決定される事になります。

それでは、免許停止期間と違反点数の関係についてまとめたので以下の表を見てください。

過去3年間の前歴違反点数の合計免許停止期間
無し6点以上30日間
9点以上60日間
12点以上90日間
1回4点以上60日間
6点以上90日間
8点以上120日間
2回2点90日間
3点120日間
4点150日間
3回2点120日間
3点150日間
4回以上2点150日間
3点180日間

(出展:警視庁

過去3年間に免許停止や取消の処分を受けた前歴回数が多いほど厳しい内容になっていく事がわかります。

前歴が消える条件

前歴は、過去3年間に免停・免取の処分を受けた回数です。

上記のように、複数の前歴が有れば、軽微な違反1回でも免停処分を受けてしまう事になります。

ただし、前歴は残り続けるわけでは有りません。

前歴が消える条件も用意されています。

具体的には、免停・免取の処分が終了してから、1年間無事故・無違反で過ごす事が出来れば前歴は消えます。

注意が必要なのは、「1年間」の計算が開始されるのが「処分終了後から」という点です。

交通違反を犯してしまった日からでは無いという事ですね。

また、処分後に交通違反を犯してしまった場合には、当該違反日から「1年」となります。

なお、複数回の前歴が有っても1年間無事故・無違反で過ごせば、前歴回数は「0回」にリセットされます。

免許停止の処分を受けると、当然免許停止期間中は自動車を運転する事は出来ません。

ちなみに、自動車には該当しないバイクや大型車両なども運転禁止となります。

免許の停止は免許証自体が停止処分となりますので、その他の車両も運転する事が出来ないという事ですね。

 

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一発で免停になる交通違反

交通違反の点数制度(行政処分)の中には、一発で免停となる違反(前歴が無い場合)がいくつか有ります。

交通違反点数刑事罰
酒気帯び運転(0.25未満) *133年以下の懲役又は50万円以下の罰金
大型自動車等無資格運転126ヶ月以下の懲役又は10万円以下の罰金
スピード超過(50km以上)126ヶ月以下の懲役又は10万円以下の罰金
一般道でのスピード超過(30km以上50km未満)66ヶ月以下の懲役又は10万円以下の罰金
高速道路でのスピード超過(40km以上50km未満)66ヶ月以下の懲役又は10万円以下の罰金
無車検運行等66ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金
無保険運行61年以下の懲役又は50万円以下の罰金

* アルコール濃度が0.25mg以上の場合は、違反点数が25点となり一発で免許取消となります。

飲酒運転の罰金・点数~酒酔い運転は一発で免許取消し。

一発で免停となるこれらの違反には、反則金制度ではなく刑事罰が適用されます。

それだけ罪が重いという事でしょう。

なお、前歴が有れば上記の違反よりも軽微な違反でも一発で免停となります。

<参考>
興味のある方は交通反則金と点数を一覧にまとめてみましたのでご覧ください

 

合わせて読みたい

主な交通違反に対する交通反則金と点数の一覧

 

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免許停止期間はいつから?

何らかの違反をして累積点数が免許停止となる点数までいってしまったら、違反した日から免許停止になるわけではありません。

警察から郵送されてくる「運転免許行政処分出頭通知書」に記載してある場所や日時に出頭する事により停止処分がスタートします。

そのため、停止処分者講習を受けない方でも出頭する必要があります。

通知に記載された日時だと都合が悪い場合は、通知所に記載された場所に電話して出頭日の変更の相談をしてください。

なお、免停期間が90日以上で有れば、免停処分が執行される前に「意見の聴取」が行われます。

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免停期間を短縮出来る停止処分者講習

講習

停止処分者講習は、免停期間に応じて3種類に区分されています。

どの種類も講習内容は講義や実技となっていて、最後に筆記テストを受ける事になります。

テストの点数によって短縮期間が決定します。

筆記テストの内容は交通ルールの基本的な事ばかりなので、ほとんどの人が最大の短縮期間を獲得出来ます。

免停期間を少しでも短縮したい場合は、停止処分者講習を受けた方が良いでしょう。

停止処分者講習を検討される方は参考にしてください。

 

合わせて読みたい

停止処分者講習の内容

 

【参考】症状申告による免停・免取

2014年6月に道路交通法が改正され、運転免許の取得又は更新時に、病気等に関する質問票への回答が義務化されました。

■質問票の内容
病気等質問票(出典:警察庁-病気等質問票(PDF)

この質問票に回答したからと言って、即免許停止・取消になるわけでは有りません。

医師の判断を基にして公安委員会が免停・免取の決定を行います。

ただし、質問票に虚偽の回答をすると「1年以下の懲役又は30万円以下の罰金」の罰則を受けてしまいます。

■免許停止・取消となる主な病気・症状

  • てんかん
  • アルコール依存症
  • 総合失調症
  • そううつ病 等

以上の病気・症状は、正常な運転が出来ない状態で有ったり、発作によって運転中に意識を失うなど「運転者」にとっても「他の車両・歩行者」にとっても危険を伴う可能性が高いと考えられるので、免停・免取の処分の対象となっています。

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免停期間中の自動車保険はどうすればいい?

コスト

基本的に免許停止の場合は、自動車保険に影響はありません

車を運転していない期間にも保険料を払い続けるというのはもったいない気もしますが、等級高い人(7等級以上)の場合は継続した方が、結果的に保険料を安く抑える事ができます。

逆に等級が低く免停期間が長い場合は一度解約して免許が復活してから再加入した方が良いという事になります。

ただし自動車保険というのは、「契約内容に記載されている運転者」が無免許状態だと継続することができません。

つまり免許取り消しの場合は無免許状態となってしまうので、そのままの契約内容では継続することができません。

しかし、自動車保険は「自分自身にかかってくるものではなく車にかかってくるもの」なので、契約者は自分のままで運転者を変更することで、取り消しの場合でも再度免許を取得するまで保険を継続することができます。

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長期の免停になったら車は処分した方が良い

車とお金

1ヵ月程度の免停であれば問題ありませんが、3ヵ月~半年の免停となると話は変わってきます。

特に新車購入の場合は1年以内と2年目では車の価値が大きく変わってくるので、免停期間が長い場合は一度売却して免許が復活してから再購入した方が得策です。

乗っていなくても車の価値は下がる

売却査定では基本的に車の状態を見て金額が決まるので、走行距離や増えたり破損があれば価値は下がってしまいます。

しかし、免停などの理由で車を走らせていなくても、年数が経過すればするほど劣化や型落ちなどの理由で車の価値は下がっていくので、「乗らない期間は車を所有しない方が無駄な出費をしなくて済む」というわけですね。

ただし、車がないと自動車保険を継続することができなくなるので、等級が高い場合は注意が必要です。

重要
基本的には、自動車保険は「車」にかけるものなので、車がなければ自動車保険を継続することができません。

しかし、車の売却など明確な理由があれば、等級を保ったまま自動車保険を一時停止することができます。

免停などの理由から車を売却する場合は、自動車保険一時停止の申請を忘れないようにしてくださいね。

 

 

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