この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。
示談交渉を始めたけれど、平行線のままで話がまとまらない。
そんなケースは良く有ります。
保険会社も出来る限り保険金の支払額は少なくしたいですから、話がまとまらないのも無理は有りません。
そんな時は、中立的な立場から示談の斡旋をしてくれる専門機関を利用しては如何でしょうか?交通事故時の示談斡旋の専門機関には「日弁連交通事故相談センター」と「交通事故紛争処理センター」の2つがあります。
それぞれの詳細は下記記事を御覧ください。
両者ともに、示談を斡旋してくれる機関では有りますが、それぞれに強み・弱みが有りますので「どちらを利用すれば良いか?」は貴方が今置かれている状況によっても変わります。
そこで、この記事では示談斡旋機関の選び方を紹介していきます。
[myphp file=’kiji-top’]
それぞれの示談斡旋機関のメリット・デメリット
それぞれの強み弱みを分かっていなければ、どちらの示談の斡旋をお願いするか決められません。
日弁連交通事故相談センターのメリット・デメリット
■メリット
①交渉がスピーディーに行われます。
おおむね、申し立てから初回交渉時までの期日は1ヶ月~1ヶ月半程度。
合計3回の話し合いで見ても、3ヶ月~4ヶ月の間には終わります。
②相手側の保険が日弁連が定める特定の共済であれば、「審査」に回すことで強制力が得られます。
審査の結果は特定の共済にとっては確定判決と同じ効力を持つので、被害者が審査の結果に満足なら、必ずその示談金を貰えます。
■デメリット
①相手側の保険が損保の場合、最終的な強制力・拘束力が無い。
②事故態様の相互理解や過失割合などについて、両者が激しく対立している場合には示談の斡旋を断れられる事が有ります。
交通事故紛争処理センター(紛セ)のメリット・デメリット
■メリット
①日弁連の場合とは反対に、紛セで決まった示談内容は「損保会社」に対して拘束力を持ちます。
損保会社と紛セの取り決めで、紛セでの決定事項は「拘束力」を持つと合意されているからです。
■デメリット
①日弁連と比べるとスピードがかなり遅い。
申し立てをしてから初回の呼出期日までの期間が3ヶ月~4ヶ月かかる事も有ります。
2回目以降の話し合いも概ね3ヶ月ペースで行われるので、気長に待てない人には厳しいです。
②共済に対する強制力が有りませんので、示談が上手くまとまらなければ決裂して終了。
最終的な道は「訴訟」のみとなります。
選択のポイント
基本的には「相手方の保険が損保か共済か」で判断するのが一番大事なポイントです。
どちらの機関を選ぶかによって、保険会社に対する強制力の有無が変わってきますからね。
次に判断するポイントは「スピード」ですね。
どうしても早く示談交渉を終わらせたい!と思っているなら、日弁連にあっ旋の依頼をした方が良いでしょう。
ただ、ここで示談が決裂すれば「後は法廷で・・・」という事になりますので、トータルのスピードで考えると「紛セ」に頼んだ方が早かった・・・なんて事にもなりかねません。
交通事故の苦い思い出を忘れるためにも、お金の事は早く決着させてしまいたい!と思う気持ちも分かりますが、焦って行動しても何も良い方向には進みません。
余裕をもったスケジューリングで示談交渉に臨みましょう。
コメント
この記事へのコメントはありません。