この記事を読むのに必要な時間は約 20 分です。
契約中のマイカーローンの金利が「高い」と感じていませんか?
特にディーラー系・信販系の自動車ローンを組んだ人はそう思っているはずです。
もっと低金利の車のローンにしとけば良かった・・・と。
実は、その重い金利負担から解放される方法が有るんです。
それが「マイカーローンの借り換え」です。
金利が高い今の自動車ローンから低金利の自動車ローンへ乗り換えてしまえば良いんです。
そこで今回はマイカーローンの「借り換え」についてメリット・デメリットを中心に幅広く紹介していきます。
なお、現金一括で自動車ローンを返済出来る資力の有る人は、「一括返済」を検討して下さいね。
車のローンの借り換えとは
車のローンの借り換えとは、「新たに契約する自動車ローン」で「今契約している自動車ローン」を一括返済する事を言います。
「ローンの組み直し」という人もいますね。
今のローンより金利が低いローンを新たに組めば、金利負担を軽減する事が出来ます。
また、毎月の返済額に含まれる支払利息が少なくなるので、結果として返済額も総支払額も少なくなります。
借りた物を返すのは当然の事ですが、高い金利の自動車ローンを完済するまで契約していくのは、とにかく「損」です。
「金利が高い」と感じているなら検討してみましょう。
借り換えする場合の返済期間は?
自動車ローンの借り換えをする場合、新たな契約の返済期間は、基本的に旧契約の残存期間(同期間)となります。
例えば、旧契約の返済期間が3年間で残り2年間となった時に借り換えをした場合は、新契約の返済期間も2年間となります。
なお、金融機関によっては返済期間を延長出来る所も有ります。例えば、千葉銀行では「残存期間+6カ月」以内で借り換えする事が可能です。
【審査有り】こんな人は基本的に借り換え出来ない
契約している自動車ローンの返済を延滞している人は借り換え時の審査で確実に落ちます。
というのも、各金融機関は「返済を延滞していない事」を条件として設定している場合が多いからです。
また、「直近6カ月以内に延滞が無い事」という条件設定になっている金融機関も有るので、延滞を解消していてもかなり厳しいと考えておいた方が良いでしょう。
そもそも、自動車ローンの借り換え時にも通常通りのローン審査が行われるので、上記のような条件設定が無くても、返済の延滞は審査においてマイナス要素となります。
注意喚起としては遅いかもしれませんが、期日を守って返済するようにしましょう。
自動車ローンの借り換えのメリットは金利負担の軽減
既に紹介したように、自動車ローンを借り換えるメリットは「金利負担の軽減」です。
高い金利の自動車ローンから低い金利の自動車ローンへ借り換えれば、その差額分の金利負担が軽減出来て、総支払額も少なくする事が出来ます。
例えば、金利8%の自動車ローンから借り換えた場合をシミュレーションしてみましょう(借り換え時点からの金額)。
借り換え先の金利は3%と5%です。
その他の条件:借入残高200万円、返済期間2年(新旧契約共に)、ボーナス払い無し
金利 | 支払利息 (総額) | 毎月の返済額 | 総支払額 |
---|---|---|---|
8% | 170,910円 | 90,455円 | 2,170,910円 |
5% | 105,827円 | 87,743円 | 2,105,827円 |
3% | 63,098円 | 85,962円 | 2,063,098円 |
金利8%から金利5%の自動車ローンに借り換えると、支払利息は総額で約65,000円も少なくなります。
また、金利8%から金利3%の自動車ローンに乗り換えた場合では、支払利息は100,000円以上も少なくなる事が分かります。
この事からも、高い金利で自動車ローンを契約し続ける事がどれだけ損をする事になるのか、また低い金利に借り換える事のメリットの大きさが分かりますね。
なお、金利を比較する時は保証料のチェックもお忘れなく。
自動車ローンの借り換えのデメリット
自動車ローンの借り換えのデメリットは以下の2つです。
- 事務手数料及び一括返済の手数料が発生
- 時間と手間がかかる
事務手数料及び一括返済の手数料が発生
メリットで紹介した「金利負担の軽減」にばかり目が行って、借り換えによって発生する「手数料」を見落としがちなので注意が必要です。
■マイカーローン借り換え時に発生する手数料
- 事務手数料
- 一括返済の手数料
「事務手数料」は、新たに契約するローン会社に支払う手数料です。
発生する金額は金融機関毎に異なります。
借換金額に関係なく一定の所も有れば、借換金額に比例した金額の所も有ります。
なお、金融機関によって、印紙代や振込手数料がかかる場合があります。
そして、もう1つが今まで契約していたローン会社に支払う「一括返済の手数料」です。
この金額も金融機関によって異なります(無料の所も有ります)。
借り換えを検討する際は「金利負担の減少分」と「借り換えによって発生する手数料の金額」を必ず比較するようにして下さい。
手数料の金額が上回れば損をする事になってしまうので・・・。
借り換え先がしずぎんの場合、金利は「2.4%か3.4%」で、借り換えの際に発生する一括返済手数料は無料となっています。
(※公式ページには「手数料がかかる事があります」と記載されていますが、サポートセンターへ電話で確認したところ、これは借り換え元で発生する手数料のことであると説明されました。)
このように、借り換え先はこれからの契約となるので、低金利で手数料無料の金融機関を探すことができますが、問題となるのは現在契約中の金融機関への一括返済にかかる手数料ですよね。
借り換え元の一括返済手数料の有無については、現在契約している金融機関に電話一本で確認できるので、問い合わせてみると良いでしょう。
時間と手間がかかる
前述したように、自動車ローンの借り換えにおいても通常通り審査が行われます。
そのため、審査に必要な書類をまた集めなければなりません。
さらに、今まで契約していた自動車ローンの一括返済の手続きも必要です。
インターネットのみで両手続きが完了する金融機関も有りますが、窓口まで出向かなければならない金融機関も有ります。
借り換えの為にはこうした各手続きが必要になるので、時間と手間がかかる事は覚悟しておきましょう。
マイカーローンの借り換えを検討する時に比較するポイント
マイカーローンの借り換えについて、ここまでメリットとデメリットを紹介してきました。
これらの内容は、借り換え先を検討するにあたっての比較ポイントにもなります。
既に触れた内容ですが、もう少し具体的にどう比較するのかを紹介しておきますね。
①-②-③=合計額
①「現在の契約における残りの期間に関する総支払額」
②「借り換え先における総支払予定額」
③「事務手数料・一括返済手数料・印紙代等の合計」
上記の式で計算した結果を各金融機関で比較して、最も金額が大きくなるところが最も得をするマイカーローンの借り換え先となります。
とは言っても、全ての金融機関を比較するのも大変ですから、低金利の金融機関や手数料が安い金融機関を中心に探してみると良いでしょう。
【おすすめ3選】低金利が魅力のマイカーローンの借り換え先
マイカーローンを取り扱っている金融機関等はたくさん有るので、その中から低金利のマイカーローンを見つけ出すのはなかなか手間のかかる作業になります。
そこで、ここでは低金利が魅力であるオススメのマイカーローンを3つ紹介したいと思います。
以下の表は、おすすめのマイカーローンとそれぞれの金利・事務手数料を一覧にしたものです(保証料は金利に含まれています)。
マイカーローン | 金利 | 事務手数料 |
---|---|---|
静岡銀行 | 2.4%~3.4% | なし (印紙代必要) |
三菱UFJ銀行 | 2.975% | なし (印紙代必要) |
損保ジャパンマイカーローン | 1.9%~2.85% | なし (印紙代必要) |
なお、これら3つのマイカーローンは、窓口への来店が不要です。手続きの手間がかからない、という意味でもオススメです。
ディーラーローンや信販系の自動車ローンと比較すれば、かなり低い金利設定になっていると思います。
どこにしようかなぁ、と考えている人は上記3つの自動車ローンから検討してみてはいかがでしょうか?
ちなみに、各マイカーローンには様々な金利優遇制度があるので、これをうまく活用すれば上記3つの自動車ローンより金利が低くなる事もあります。
気になる金融機関をピックアップして比較してみてくださいね。
一般的な自動車ローンの借り換え手続きの流れ・手順 6ステップ
自動車ローンを借り換えするにあたっての一般的な手続きの流れ・手順を紹介しておきますね。
- ① 新たに契約する金融機関へ仮審査の申込(ネットで完結する場合が多い)
- ② 仮審査の結果の通知(申込から結果の通知までの期間は最短当日)
- ③ 契約している金融機関へ「借り換えによる一括返済」の申し入れ
- ④ 本審査の手続き(必要書類の提出)
- ⑤ ローン契約の締結(必要書類の提出)
- ⑥ 借り換えの実行(新たに契約した金融機関から今まで契約していた金融機関へ直接振り込む場合が多い)
手続きのおおまかなイメージを掴んでもらうために、簡単に手続きの流れを紹介しました。
細かい部分は金融機関によって異なるので、詳細については契約する・している金融機関に問い合わせて下さい。
借り換え手続きの必要書類
自動車ローンの借り換え手続きに必要な書類の一例を紹介します。
- 本人確認書類(運転免許証・パスポート・健康保険証など)
- 車検証
- 現在契約している自動車ローンの返済予定表
- 収入を証明する書類(所得証明書・源泉徴収票など)
- 新たに契約する金融機関の通帳
- 銀行印 等
必要書類も金融機関又は契約者の状況などによって異なる事が有るので、手続きの中で逐一ローン会社に確認するようにして下さいね。
【まとめ】シミュレーションをして「現状のままいく」か「借り換えする」かを判断しましょう
自動車ローンの借り換えについて説明してきました。
そのメリットは「重い金利負担の軽減」です。
ただし、デメリットでも紹介したように、借り換えをする事で「各種手数料」が発生します。
そのため、借り換えによる「金利負担軽減額」と「手数料の金額」をシミュレーションして比較する事が重要です。
金利負担軽減額の方が多いのであれば、すぐに自動車ローンの借り換え手続きに移りましょう。
もちろん、借り換えた方がお得だけれども、自分の時間と手間を消費するくらいなら、今のままで良いや!という判断もありですよ!
関連記事をチェックする