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マイカーローンを組むときに「金利が安ければそれで良い」と思っていませんか?
もちろん金利が安いに越したことはありませんが、ローンを組むにあたって注視しておきたいポイントはそれだけではありません。
ポイントを抑えてお得にマイカーローンを利用していきましょう!
全国対応のおすすめマイカーローン
金融機関 | ローン商品 | 金利 |
---|---|---|
静岡銀行 | しずぎんマイカーローン | 2.4%~3.4% |
住信SBIネット銀行 | MR.自動車ローン | 1.525%~3.725% |
三菱UFJ銀行 | ネットDEマイカーローン | 2.975% |
朝日信用金庫 | 朝日マイカーローン | 1.5%~2.9% |
損保ジャパン | ジャパンダ・ネットマイカーローン | 1.9%~2.85% |
京都銀行 | 京銀マイカーローン | 1.875%~2.175% |
関西アーバン銀行 | 関西アーバン銀行マイカーローン | 1.4%~3.8% |
上記の表は、当サイトおすすめのマイカーローン商品です。
ここでは紹介していませんが、全国対応のマイカーローンはこれだけではありませんのでご注意ください。
また、地方銀行を検討している場合は下記の地域別のおすすめマイカーローンを参考にしてみて下さいね。
☑checkディーラーと銀行の金利を比較
☑check低金利マイカーローンの上限金利と下限金利を比較
都道府県別のおすすめマイカーローン
都道府県別のおすすめマイカーローンでは、マイカーローン商品を取り扱っている地域性の高い金融機関を各都道府県ごとに紹介しています。
金融機関ごとに金利(変動・固定)、借入限度額、借入期間などを比較した表で掲載いるので、全国展開で来店不要なマイカーローンだけでなく近隣の金融機関も含めて検討したい場合にご利用ください。
北海道・東北地方 | |||
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北海道 | 青森県 | 岩手県 | 宮城県 |
秋田県 | 山形県 | 福島県 |
関東地方 | |||
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茨城県 | 栃木県 | 群馬県 | 埼玉県 |
千葉県 | 東京都 | 神奈川県 |
中部地方 | |||
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新潟県 | 富山県 | 石川県 | 福井県 |
山梨県 | 長野県 | 岐阜県 | 静岡県 |
愛知県 | 東海地方 |
近畿地方 | |||
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京都府 | 大阪府 | 三重県 | 滋賀県 |
兵庫県 | 奈良県 | 和歌山県 |
近畿地方 | |||
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鳥取県 | 島根県 | 岡山県 | 広島県 |
山口県 | 徳島県 | 香川県 | 愛媛県 |
高知県 |
九州地方 | |||
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福岡県 | 佐賀県 | 長崎県 | 大分県 |
熊本県 | 鹿児島県 | 沖縄県 |
金利だけに目が行きがち
金利が安いという事はそれだけでお得感があるので、その他の要素をあまり確認せずに契約してしまう人は少なくありません。
そして、実際にローンの返済が始まってから不便な点に気が付いて、後から後悔するなんて話はよくある話ですよね。
とはいっても、金利が高いところでローンを組んでしまうと総返済額にかなりの違いが出てきてしまうので、金利のチェックは怠らないようにしましょう。
シミュレーション等をしてみて、「○%~○%まで」と許容できる金利の範囲を絞って、その中でサービス内容が充実した金融機関を厳選する事が大切です。
金利の確認をする時に気を付けておきたいのが「変動金利」なのか「固定金利」なのかですが、それに関してはこちらの記事を参考にしてみてください。
選ぶポイント
マイカーローンの借入先を決める時に抑えておきたいポイントで、「金利以外」の項目は以下のようなものがあります。
- 借入用途
- 借入条件
- 返済方法
- 保証料や手数料
それぞれの項目を一つずつ見てみましょう。
借入用途
基本的にマイカーローンというと、「新車の購入」「中古車の購入」と言った用途でしか契約できないと思っている人も多いのですが、実は用途が車の購入だけでないマイカーローンも存在します。
ひと昔前までは、ディーラー等の自動車販売会社でローンを組んで、毎月一定額の支払いをするというのが一般的でしたが、最近では銀行を始めとした様々な金融機関でマイカーローンのサービスを提供しています。
その中には「自動車の購入」だけでなく「免許取得」や「車検」などの用途にも対応しているローンもあるので、用途によって借入先を選ぶのも一つのポイントと言えるのではないでしょうか。
基本的に新車・中古車・バイク購入の費用は、どのマイカーローンでもカバーできますが、その他の用途はローン商品によって微妙に違いがあります。
以下の理由でマイカーローンを利用したい場合は、そのローン商品の利用用途に含まれているのかをチェックしてみて下さいね。
- 免許取得の為の教習所費用
- 自動車購入に伴わないカー用品の購入&取り付け費用
- 車検費用
- 修理費用
- 車庫設置費用
- 他社からの借り換え
- その他
金融機関 | ローン商品 | 借入用途 |
---|---|---|
静岡銀行 | しずぎんマイカーローン | ・新車、中古車、バイクの購入(付属品・諸経費を含む) ・他社からの借替え ・車検、修理、免許取得費用 |
住信SBIネット銀行 | MR.自動車ローン | ・新車、中古車、バイク、付属品の購入 ・車検、修理、免許取得費用 ・他者からの借り換え |
三菱UFJ銀行 | ネットDEマイカーローン | ・新車、中古車、バイク購入(オプション代金もOK) ・他者からの借り換え |
朝日信用金庫 | 朝日マイカーローン | ・新車、中古車、バイク購入資金 ・部品パーツ、オプション購入&取り付け費用 ・車検、修理、自動車保険、免許取得、車庫設置費用 ・他者からの借り換え |
損保ジャパン日本興亜 | ジャパンダ・ネットマイカーローン | ・新車、中古車、251㏄以上のバイク購入 ・オプション、登録料など諸経費(自動車購入の契約書に記載があるもののみ) |
京都銀行 | 京銀マイカーローン | ・新車、中古車、バイクの購入 ・車検、修理、カー用品、免許取得費用 ・他社からの借り換え |
関西アーバン銀行 | 関西アーバン銀行マイカーローン | ・新車、中古車、バイク、レジャーボートの購入 ・車検、修理、車庫建築、免許取得費用 ・他社からの借り換え |
借入条件
気に入ったマイカーローンがあっても、実際に組めるかどうかは審査を受けてみないと分からない・・・とは言え、最低限の条件を満たしていないとどの金融機関も首を縦に振ってはくれません。
マイカーローンの一般的な条件
項目 | 条件 |
---|---|
年齢 | 20歳以上 |
収入 | 毎月安定的な収入があること |
他の借入の有無 | 年間の返済額が年収の40%以下であること |
しかし、この条件はローン会社によって微妙に誤差があります。
そして、手あたり次第ローンの審査を受けてしまうと「申し込みブラック」になる危険性があるので、審査を受ける前に最低限の条件は把握しておきたいところです。
返済方法
マイカーローンの返済方法は、指定した銀行口座等からの引き落としが一般的ですが、金融機関によっては銀行口座を指定することができない場合もあります。
代表的な例として、銀行でマイカーローンを組むケースが上げられます。
銀行ローンを組む際には、その銀行で口座を開設することを条件としているケースが多いのです。
新たに口座を開設する手間があったり、給料の振込先をその口座に指定しなければならない事もあります。
また、「元利均等返済」と「元金均等返済」にも注意しておきたいところです。
・「元利均等返済」は返済額(元金+利息)が一定なので、月々の返済額が毎回同じ返済方法となります。
毎月の支払いが一定なので返済計画が立てやすいというメリットがある反面、総返済額が多くなってしまいやすいというデメリットがあります。
・「元金均等返済」は返済額(元金)が一定で、そこに利息が加算されるので、月々の返済額が変動する返済方法となります。
元金の返済が一定で返済のペースが早まるので総返済額が少なくて済むというメリットがある反面、返済スタートから序盤の返済額が大きくなりやすく返済計画を立てにくいというデメリットがあります。
保証料や手数料
金利と並んで、しっかり注視しておきたいポイントが保証料です。
金融機関によっては、金利の中に保証料が含まれる場合と、表示されている金利とは別途で保証料が必要となる場合があります。
保証料が金利に含まれている場合は問題ありませんが、含まれていない場合は「金利+保証料」で返済計画を立てなければなりません。
また、車を売却して「一括繰り上げ返済」をしたい場合や、予定外の収入があった場合に「一部繰り上げ返済」をしたい場合に、手数料が必要となってくることがあります。
手数料を無料としている金融機関もありますが、金利が安いマイカーローンほど手数料が必要であるケースが多いため、金利と合わせてチェックしておきましょう。
借り換えローン
もしも金利だけに注目してローンを組んでしまった場合でも、他の金融機関でのローンの組み換えをすることができます。
現在借り入れをしている金融機関から別の金融機関へと乗り換えるローンのことで、最初の借入先へは一括返済をして、その後は新たに組みなおしたローン先の金利で再計算された額を返済していく事となります。
ディーラーなど金利が高いローンを契約してしまった際に、金利を見直す目的で利用する人が多い。
例えば静岡銀行では、ディーラーや他の金融機関にてマイカーローンを組んだ後でも借り換えローンに対応しているので「現状のローン先へ一括返済、その後の返済は静岡銀行へ」といった具合に、金利やその他の項目などを踏まえてローンの見直しができるわけですね。
このように、現状のマイカーローンに失敗したと感じる場合は、その他の金融機関で借り換えローンを検討してみるのも良いでしょう。
申し込みの流れ(申し込み方6ステップ)
ステップ1)購入する車を決める
ステップ2)一括支払いか分割支払いかを決める
ステップ3)分割支払いの場合、組むローンの種類を決める
ステップ4)ローンの審査
ステップ5)審査完了後、ディーラーへの支払い方法(現金持ち込み・銀行振り込み)を決める
ステップ6)月々の支払い開始・納車
以上が、車を購入する際のおおまかな流れとなっています。
車の購入について、ほとんどの方は一括支払いではなく分割支払いを選ぶかと思いますが、マイカーローンは種類も多く制度がややこしい面もあり、結局どの種類のローンを選べばいいか分かりづらいんですよね。
メーカーの正規販売店で新車を購入すると、決まっておすすめされるのが「ディーラーローン」です。
日産なら日産フィナンシャルサービス、トヨタならトヨタファイナンス株式会社、マツダならSMMオートファイナンスなど、メーカーと取引を組んでいる信販会社やメーカーの子会社が提供しているマイカーローンで、どちらかというと購入者側よりもディーラー側にメリットが多くあるのが特徴です。
ディーラーローンについて一言でまとめると、「金利が高い」という特徴を持っています。
日産は4.9%、マツダは2.99%、ホンダは3.5%、スバルは3.9%、スズキは3.9%がそれぞれの通常金利となっています。
銀行などが提供する1.9%~の低金利にはやはり敵いそうもありませんよね。
またディーラーローンの場合、ローンの支払いが終わるまで所有権はディーラーが保持したままという特徴もあります。
ただ、銀行などの金融機関で組めるローンの場合、低金利を売りにしている代わりに審査が慎重で厳しいという特徴があります。
その代わり、申し込みのハードルを下げるために最近では「ネット申し込み」「ネット仮審査」を行う銀行などが増えてきました。
ネット申し込みを利用することで金利を優遇してくれる銀行や、中にはネット完結・来店不要という金融機関もありますので、マイカーローンを組む際は金利の安い銀行系を中心に自分に一番お得なマイカーローンを探すようにしましょう。
マイカーローンの審査にかかる時間について
ローンの審査については、時間がかかる機関と時間をかけずに審査をするのを売りにしている機関と特徴が分かれてきます。
それぞれのマイカーローンの特徴や、審査にかかる機関などをみていきましょう。
現在、インターネットで申し込みができる「JAネットローン マイカーローン」に注力しマイカーローンの展開を行っています。
全国に店舗を展開しており、金利などは店舗ごとに異なってくるので各地域のJAバンクに確認が必要となります。
全国共通の条件として、18歳以上80歳未満、前年度の年収(税込)200万円以上、勤続年数1年以上という条件が挙げられています。
審査にかかる日数ですが、まずJAバンクの公式サイトから融資を受けれる地域の金利をチェックしましょう。
申し込みに必要な各項目を記載し送付した後、入力内容確認の電話がJAから掛かってきます。
内容に相違ないと判断された場合、審査に移行し、この仮審査に通れば窓口で本契約の手続きを行うことができます。
店舗の営業日や電話のタイミングなどにもよってしまいますが、だいたい申し込み後一週間ほどで審査が完了します。
信用金庫も、JA同様全国展開を行っており、各店舗によって金利や審査期間が異なってきます。
東京信用金庫の例の場合、年利1.00~3.28%(2017年4月)、20歳以上70歳未満というような条件があります。
東京信用金庫の場合、完全来店不要で申し込みを済ませることが可能です。
インターネット上で申し込み→仮審査→職場等への在籍確認→審査結果通知という流れで、この後、正式申込書や必要書類などを郵送でやり取りし、融資が開始となります。
福祉介護車などを金利の割引対象にしているのが東京信用金庫ですので、窓口までの来店が難しいという方はぜひ検討してみてください。
審査の終了までですが、どうしても郵送のタイムラグが生じてしまうので最低でも1週間~2週間は見積もっておけるといいでしょう。
もちろん窓口で対応できますので、ロスを避けたいという方は窓口で申し込むのがおすすめです。
労働金庫も、JA同様全国展開を行っており、店舗や地域ごとに金利が設定されています。
東京にある中央労働金庫を例にすると、一般の勤労者で年利が3.9%、生協会員の組合員および同一生計家族の方で年利3.1%、団体会員の構成員の方で2.9%(※いずれも固定金利)になります。
そのほか、最終返済時が76歳未満、最高1,000万円までといったような条件があります。
ろうきんの場合、自身がどの区分の年利になるのかという条件がまず細かく分かれていますので、最初にそちらをチェックするようにしましょう。
ろうきんでは、ネット申し込みよりも窓口申し込みの方が主流となっています。
仮審査後に本契約という流れですので、来店できるタイミングが合えば1~2週間で審査完了しますが、場合によっては2~3週間ほどかかってしまう場合もあります。
共通して言えるのは「低金利である」ということ。
そして何より、来店不要・WEB完結が可能となっているので、窓口来店や実書類でかかるタイムロスを削減することが可能となりました。
一般的に審査が遅いというイメージのある銀行ですが、ほかのマイカーローンと同様程度(具体的には1~2週間)の時間で審査を行えます。
マイカーローンを組む際に必要な書類
・運転免許証、健康保険証、パスポートのいずれか
・所得証明書
・資金使途証明書類
以上が、原則ほとんどの金融機関からマイカーローンを組む際に求められる書類です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
いわゆる本人確認ができる書類になります。
顔写真付きのものが求めらえることが多いので、運転免許証、パスポート、顔写真付き個人番号カードなどが一般的ですが、それらが用意できず「健康保険証しかない」というような場合、納税証明書や公共料金の領収書などを複数枚持っていくと本人確認書類として扱ってもらえる場合があります。
もちろん扱ってくれるかどうかは金融機関によってしまいますので、事前に問い合わせやホームページの記載などを見て確認するようにしてください。
会社員などのいわゆる「給与所得者」と、店舗経営などをする「個人事業主」の場合、用意できる・必要とされる書類が異なってくるので注意が必要です。
給与所得者の場合、会社から交付される「源泉徴収票」や市区町村で発行できる「住民税課税決定通知書」などが所得証明書の対象となります。
個人事業主の場合、「確定申告書、同付表」や市区町村で発行される「納税証明書」が所得証明書の扱いとなる書類です。
基本的に直近第一期のものが有効書類として扱われます。
金融機関によっては「●万以下の購入の場合、不要」としている銀行もありますが、あるに越したことは無い書類ですので、なるべく用意をするようにしてください。
また市区町村で発行してもらう書類を使用するの場合、用意するのに2~3日かかってしまうという場合もありますので、マイカーローンを組む予定ができた段階で各役所の窓口に出向き用意を進められるといいですね。
既に購入する車が決まっている場合、ディーラーが見積書を発行してくれるのでそれを持っていくようにしましょう。
中には、車の購入後に購入に関する本契約の書類提出が必要となる金融機関もありますので、窓口でしっかり確認をするようにしてください。
車の購入以外にマイカーローンを使用する場合、基本的には「金額が明示された書類が必要」と考えておけば間違いありません。
例えば免許取得のためにマイカーローンを組みたいという場合、授業料などの総額が明示された教習所のパンフレットや案内書が必要となります。
ただしこれらも、実際の購入や申し込み後に、領収書などを提出するよう求められる場合がありますので、必ず確認をし、必要書類を破棄してしまうということのないようにしてください。
審査に通らなかった時の対策
ローンは、借り入れの希望額が大きければ大きいほど審査も厳しくなってしまいますので、審査に通るか不安という人も多いのではないでしょうか。
どんな条件だと審査に通りにくいのか、またその場合の対処法について、詳しく見ていきましょう。
年収が低い場合
年収に対し借入額が大きいという方の場合、やはり金融機関はローンを組むのに慎重にならざるを得ません。
貸した額を返してもらえなければ元も子もないからです。
また借入額に関わらず、年収が一定額以下であればそれだけでローンを断るという金融機関ももちろんあります。
平均的に見て、ボーダーラインは年収200万円と言ったところです。
ギリギリのラインで、審査をしてみるまで実際に分からないという方の場合、年収に対する「返済比率」をチェックするようにしましょう。
返済比率とは年収に対する年間のローン返済割合のことで、この返済比率が25%であれば、無理なく返済可能という判断をされることが多くあります。
逆に、この返済比率が30~35%以上になってしまうと、「返済が厳しいのではないか」と判断を下されることが多くなってしまいます。
雇用形態
借入主の雇用形態によってローン審査に堕ちてしまうというケースです。
一般的に、アルバイトやパート、派遣社員、契約社員など収入・雇用が安定しない職の場合、対象外としている金融機関もあります。
(もちろんパート、アルバイトを対象に含むマイカーローンもあります。)
ただ、中には「住居を共にする家族の車の購入」でローンを組むことができる銀行も多くあります。
特に、車が生活の必需品である地域の地方銀行などは柔軟な対応をしている場合が多くありますので、家族に安定した職の方がいる場合、その人に代わりにローンを申請してもらうというのも一つの手段です。
その場合、お金に関わることですので、トラブルがないよう当人同士でしっかり話し合ってから利用するようにしてください。
また、店舗の経営など自営業を行っているいわゆる「個人事業主」の方の場合、「収入が安定しないのではないか」という懸念から、ローンは厳しく審査されがちです。
普段から取引を行っている銀行などが展開しているマイカーローンの場合、収入や事業の安定が判断されやすいかもしれません。
その他、連帯保証人の有無で審査の通りやすさが変わってきますので、審査が不安という個人事業主の方はそのような点で対策をとれるといいかもしれませんね。
それ以外にも、ローンの審査に一般的の通りやすいとされている正規雇用の会社員ですが、勤続1年未満の場合は審査に通らない可能性も高くあります。
この場合、3か月以上の勤務か否かで対応が変わってきますので、ローンを検討している銀行に問い合わせを行ってみてください。
金融事故を起こしたことがある場合
ローンやキャッシングに対し長期延滞を起こしてしまったり、自己破産により債務整理を行うことを一般的に「金融事故」と呼びます。
長期延滞、債務整理のほか、保証会社が請求を立て替わりする「代位弁済」、長期延滞を理由に銀行やクレジット会社から強制的に契約を切られてしまう「強制解約」なども金融事故としてカウントされます。
これら金融事故の情報は全て信用情報に記録され、ローン審査の際の重要な参考資料として扱われます。
信用情報に金融事故の記載があった場合、高確率でローンの審査は通りません。
中には、「長期延滞が一度だけなら即断しない」という金融機関もありますが、ほぼ九割の金融機関は対応が難しくなると言えます。
さらに厳しい所だと、「家族に金融事故を起こした人がいる」という理由でローンが断られる場合もあります。
では、この金融事故に対してどのように対策していけばいいのでしょうか。
一言で言うと、金融事故に関しては「時間が経つのを待つ」しか解決方法はありません。
というのも、信用情報に金融事故の記載がされる期間というのがそれぞれ決まっているからです。
長期延滞:解消から1~5年
債務整理:5~10年
代位弁済:5年
強制解約:5年
以上が信用情報に掲載される期間になります。
ですので、一度長期延滞をしてしまったという方でも、5年以上が経過している場合ローンの審査に影響しないということなんですね。
自分の信用情報について、一般の人でも開示の請求を行うことができます。
自分の信用情報に自信が無い・チェックしておきたいという方はぜひ確認をしてから審査の申し込みをしましょう。
日本で信用情報を取り扱っている企業は、「日本信用情報機関(JICC)」「株式会社シー・アイ・シー(CIC)」「全国銀行個人信用センター」の三つです。
三社間で提携し、情報の共有・管理を行っています。
また、各企業で取り扱っている信用情報が異なってくるのも特徴の一つです。
例えば、「全国銀行個人信用センター」の場合、銀行との契約や日本学生支援機構の奨学金などを主に管理しています。
まずは自分が情報開示したい情報先を選び、どの企業に依頼を出せばいいかをチェックしましょう。
携帯代金やクレジットカードで長期延滞などの金融事故を起こした記憶がある場合は「株式会社シー・アイ・シー(CIC)」、消費者金融で長期延滞などを起こしてしまったという場合は「日本信用情報機関(JICC)」といった具合です。
情報開示請求を行いたい会社を絞ることができたら、あとは公式サイトに記載されている案内に従って開示請求を行うことができます。
三社とも500~1,000円の手数料が発生してしまうため、その点のみ注意しましょう。
それ以外にも、本人確認が行える書類などの用意が必要になりますので、サイトのチェックだけで不安という方は問い合わせをしてみてください。
繰り上げ返済について
ローンを組んだとき、最も頭を悩ませるのが返済についてですよね。
問題なく返済予定を組めるという方でも、金利がどうなっているのか、支払っている利息はどれくらいなのか、現在返済している額で、これから返済していく額はどう変動するのか、そのあたりの把握がいまいち押さえられず、自分の返済状況を完全に把握できていないという方も少なくないのではないでしょうか。
返済のプランを立てるとき、まず押さえないといけないのは金利の返済方式です。
「月々5万円を返済する」と一言で言っても、「元金(借りた額)+利子=5万円」なのか、「元金+利子=5万円+α円」の返済なのか、大きく異なってきますよね。
元金と利子を足した一定額を支払う方法を「元利均等返済方式」と呼びます。
毎月5万円の支払いを行うということは変わりませんが、毎月5万円内の元金返済分と利子の内訳が変動しているという返済方式です。
利息は元金に対し計算が行われますので、返済を続け元金が減れば減るほど利息も少なくなり、毎月の返済金5万円の内訳はどんどん元金の返済の割合が大きくなるという仕組みになっています。
対して、「元金+利子=5万円+α円」の返済方法は「元金均等返済方式」と呼ばれますが、現在のマイカーローンはほとんどこちらを採用せず「元利均等返済方式」のみを扱っている機関がほとんどです。
返済が早く済むというメリットがありますが、返済開始時期に利息額も大きいため負担になりやすく、毎月の返済額が変動する点など、購入者側にもデメリットが大きいためです。
次に押さえないといけないのは、「固定金利型」「変動金利型」についてです。
名前の通り、契約時から金利が固定されているのが固定金利型、契約時から半年に一度金利が見直され変動するのが変動金利型です。
こちらに関して、メリット・デメリットは各人の収支予定やローンを組む金額などで大きく変化しますので、どちらがおすすめとは簡単に言えません。
ひとまず、「固定金利型」の方が返済計画が立てやすい代わりにトータルで高利息になりやすく、「変動金利型」の場合は低金利になりやすいですが返済予定額にバラつきが出てしまうという点を押さえておきましょう。
ポイントとなるのは、返済に対し必ず利息が付随するという点です。
借入額が大きければ利息も大きく、返済者の負担になりやすくなりますし、逆に「利息の負担がなければもう少し月々の返済が楽になるのに」と思う方も多いですよね。
そんな方に知って欲しい制度が、「繰り上げ返済」と呼ばれるシステムです。
月々の一定返済額とは別に、元金の返済を繰り上げで行うという返済方法です。
繰り上げ返済には、「一括繰り上げ返済」「一部繰り上げ返済」の二種類があり、一括繰り上げ返済は文字通り返済残金を一括で返済する方法、一部繰り上げ返済は返済残金の一部を返済する方法となっています。
具体例を挙げますので、どのように利息が減っていくのかチェックしてみましょう。
一部繰り上げ返済について、例えば「200万円の借入・1.5%の固定型金利・元利均等返済方式・36回払い(1月に返済開始)」という条件の場合、毎月の返済額は56,850円になります。
返済を開始した月の56,850円の内訳は元金返済分54,350円:利息2,500円ですが、35回目の支払いのときには元金返済分56,708円:利息142円という内訳に変化し、結果として支払う利息の総額は46,588円という計算になります。
この条件下で、夏のボーナス支給時に当たる6回目と18回目の支払い時に30万円ずつ繰り上げ返済を行ってみると、支払い回数は36回から26回までに減り、最終的な利息総額もなんと32,093円までに減らすことが可能になるんです。
利息は元金に対して計算が行われるので、一部繰り上げ返済で多くの返済を行い元金の返済残高を減らすことができれば、翌月には利息も大幅に軽減するという仕組みになっているんですね。
注意しないといけないのは、このような繰り上げ返済に対応していない・取り扱っていないローンがあるという点です。
一括繰り上げ返済についても、「最終半年の一括繰り上げ対応不可」というようなルールを設けている金融機関も珍しくありません。
また、回収できない利息分を補うために、繰り上げ返済に対し手数料が必要な場合もありますので注意が必要です。
まとめ
マイカーローンについて、まず押さえて欲しいのが「ディーラーローン以外のマイカーローンを検討する」という点です。
車の購入時、ディーラーに勧められるローンなので「それしかないんだ」と思ってしまう人が多いですが、様々な金融機関がよりお得なマイカーローンを展開しています。
特に、銀行は低金利で使い勝手も良く、近年では「ネット申し込み」「来店不要」というシステムにすることで、タイムロスを防ぎ柔軟な対応を見せる銀行も増えてきています。
住宅ローンとの併用でマイカーローンに申し込むこともできますし、繰り上げ返済に手数料無料で対応している銀行も多くあります。
マイカーローンを検討している場合、ぜひ自分に合ったよりよいマイカーローンを探していきましょう。
FP(専門家)からのコメント
山﨑 裕佳子(Yukako Yamazaki)
通関士として貿易会社に勤務の後、メーカー、銀行など様々な仕事を経験。2019年に2級FP技能士、AFP取得。その後、FP会社にて記事の執筆や監修を経験し、フリーランスとして独立。
コメント
自動車を購入するときにローンを組まれる方は多いと思います。
ローンには当然金利がつきますが、返済期間が長くなるほど僅かと思える金利の差は、支払い総額に大きな影響を及ぼします。
車をローンで購入しようとすると、多くの場合、ディーラーローンを勧められますが、金融機関(銀行、信用金庫、JAなど)でも車のローンの取り扱いがあります。
両者にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
例えば、ディーラーローンは、ローンの審査基準がゆるめで手続きが簡単なことがメリットといえますが、金利は、一般的に金融機関の自動車ローンより高めであることがデメリットです。
一方、金融機関の自動車ローンのメリット、デメリットは前述した内容と逆になるわけですが、両者の違いはこれだけではありません。
ローンで車を購入する際は、どこでローンを組むのが自分に適しているのか、両者のメリット、デメリットを理解した上で、多方面から検討してみましょう。
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