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基本的に、どこのマイカーローン商品を選んだとしても審査に通過する為には最低でも一年以上の勤続年数が必要と言われています。
みなさんもご存知の通り、ローンの審査では【勤続年数=収入の安定度】というのが一つの指標となっています。
つまり、安定した収入があれば「滞りなく返済してくれる優良なお客様として受け入れられやすい」というわけですね。
勤続年数は1年では不十分
冒頭で「勤続年数は最低1年」と述べましたが、これはあくまで最低ラインなので一年間同じ勤務先で働けば勤続年数の問題をクリアできるというわけではありません。
これについては「何年間」といった明確な基準が設けられているわけではなく、長ければ長いほど信用度が増していくという考え方が正解です。
長ければ長いほど良いという考え方については、自分自身をお金を貸す立場に置き換えて考えてみると分かりやすいかもしれませんね。
例えば・・・
【現在進行形で同じ会社に10年間勤めているAさん】と、【何度も転職をしていて合間に休業期間を挟んだりするBさん】がいたとします。
年齢や前年度の年収、その他諸々の条件は同じだったとしても、Bさんにお金を貸した場合は、「今月は休業期間だから返済は少し待って」と言われることがありそうな気がしませんか?
つまり、勤続年数が長いほど「毎月滞りなく一定の額を返済し続けられる人」という印象をローン会社に与えられるわけですね。
借入額・返済期間と勤続年数
「勤続年数は長ければ長いほど良い」そうは言ってもある程度の指標を求めてしまうのが人情という物ですよね。
そこで、マイカーローンを組む際の一般的な指標として【最低でも1年】と言われているわけですが、実際のところは同じ勤務先に1年以上勤めていても勤続年数が原因で審査に落ちる事はあります。
(以下のグラフは例です。)
グラフを見て頂けると分かるように、勤続年数に比例して信用度が増していくので借り入れ可能な額が増えていきます。
つまり、1年経過していたとしても、いきなり1000万円のマイカーローンの申し込みをすれば、審査に落ちる可能性は非常に高いと言えるわけですね。
(※あくまで例なので、必ずしもこのグラフ通りになるわけではありません。)
そして、借入期間(返済期間)との比率でも審査の可否に影響してくるので、適切な期間でローンの申し込みをすることが大切です。
長期的な借入となると、「長期間にわたって滞りなく返済できることをアピール」するために、それに見合った勤続年数が必要となってくるわけですね。
もちろん返済期間が短くても借入額が大きく返済計画に問題がある場合は審査に落ちる可能性は高くなります。
勤続年数が短い場合の対策
「勤続年数がマイカーローンの審査にどれだけ影響を与えるか?」については、お分かりいただけたと思います。
とは言っても、車の購入というと現金一括で支払いできる人なんてあまりいませんよね。
なのでここからは・・・
それでも審査に通るために知っておきたいポイントを押さえていきたいと思います。
勤続年数が1年未満の場合
この場合については、何としても1年経過するまで車の購入を我慢するのが妥当でしょう。
仮に、「借り入れの下限がない20~30万円程度のマイカーローン」であれば可能性はありますが、新入社員として勤務する1年間は100万円以上のローン審査に通る可能性は極めて低いので、どうしても車が必要な場合は車検期間が残っている中古車の購入を検討してみましょう。
1年は経過しているが不安な場合
現在ではマイカーローンを金融商品として取り扱っている金融機関は、「全国展開している大手企業から地方の小規模機関まで」星の数ほどありますよね。
これらの金融機関はそれぞれが独自の審査基準を設けていて、その内容は三者三様です。
つまり、勤続年数の重要度はローン会社によって違いがあるということに他なりません。
中には、アルバイトやパートタイムの人も対象としている金融機関も結構あるので、各金融機関の借入条件に記載されている勤続年数の項目をチェックして見ると良いでしょう。
借り入れ条件以上の勤続年数であれば、審査に通る可能性は十分にあります。
注意ただし、他の金融機関と比べて借り入れ条件が緩い金融機関は「金利や保証料が高い」「利用範囲が狭い」などの難点がある場合も多いので、商品内容には入念に目を通して確認をしましょう。
まとめ
できることなら、十分な信用に足るほどの年数だけ(具体的には1年以上、借入額によっては3年以上)同じ勤め先で働いてから、マイカーローンの申し込みをした方が審査に通る可能性は高いです。
とは言え、金融機関の借入条件によっては融資を受けられる可能性も無くはないので、ダメもとで申し込みをしてみるのも良いかもしれません。
(ただし、申し込みをする際は1、2社に絞って申請してくださいね。)
ファイナンシャル・プランナーからのコメント
山﨑 裕佳子(Yukako Yamazaki)
通関士として貿易会社に勤務の後、メーカー、銀行など様々な仕事を経験。2019年に2級FP技能士、AFP取得。その後、FP会社にて記事の執筆や監修を経験し、フリーランスとして独立。
コメント
マイカーローンに限らず、住宅ローン、クレジットカードなど、いわゆるローンの申し込みの審査基準のひとつに勤続年数があります。
ローン審査の目的は、債務者の返済能力の有無です。
ローン審査の通過には、ローン会社、クレジット会社、金融機関などで、それぞれ独自の基準を設けています。勤続年数だけでなく、年収や、他のローンの有無など、他の審査項目も加味して総合的に判断されるため、勤続年数1年というのは、あくまで目安と考えておきましょう。
一般的に勤続年数が長いほうが信用度は高まりますし、職種でいえば収入の安定している公務員などは審査をパスしやすくなるといわれています。
また、ローン審査に通ったからといって、イコール返済可能ということではありません。ご自身の生活の中で返済可能額を見極めて、ローンの申込をするようにしましょう。
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