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そろそろ車を買い替えようと思ってるんだけど、マイカーローンの審査に通るか不安だわ・・・
やっぱり頭金を用意した方がいいのかしら?
そうですね。
では今回は「頭金を用意する場合」と「フルローンの場合」では、どのように審査に違いが出てくるのか?についてお話しますね。
自動車ローンを組む際に、やはり不安なのが「審査」ですよね。
審査に通らならければローンで車を購入する事が出来ませんからね。
そのため、審査に通りやすくなる条件などを色々と調べている人は多いはずです。
そこで、今回は「フルローン」と「頭金有り」に焦点を絞って、どちらが審査に通りやすいのかについて紹介したいと思います。
フルローンよりも頭金を用意した方が審査に通りやすい
先に断っておきますが、「フルローン」と「頭金有り」どちらの場合でも審査に通る可能性は有ります。
その上でどちらが審査に通りやすいのか?という事をこれから説明していきますね。
結論:フルローンよりも頭金を用意した方が審査に有利
ポイントは以下の2つです。
- ローン申込金額
- 年間返済比率
ローン申込金額
ローン申込金額とは、借入希望額の事ですね。
これは審査基準の1つとなっています。
基本的にローン申込金額は少ない方が審査に通りやすいです。
ローン会社などは審査において「返済可能性」をチェックするからです。
融資額が少ない方が貸し倒れるリスクも少ないと考えるわけですね。
例えば、300万円のフルローンよりも100万円の頭金を用意して200万円のローンを申し込む方が審査では有利になります。
なるほどね。
単純に借りる額が少ない方が審査に通りやすいってことなのね!
はい。
購入する車が決まっている場合は、頭金を用意することでローンの総額を減らすことができますよね?
なので、それによってローン会社もリスクが少ないと考えるわけですね。
つまりは、できるだけ多くの頭金を用意できる方が、借りる額が少なくなるから審査に通りやすくなるわけね!
年間返済比率
年間返済比率とは、年収に対する年間の返済額の割合の事です。
返済額には自動車ローン以外の借入の返済額も含まれます。
これも返済可能性を推し量る指針の1つです。
一般的に、年収400万円以上であれば約40%以内、年収400万円未満であれば約25%以内と言われています(金融機関によって異なります)。
年間返済比率が上記の範囲内に収まっていれば良いわけですが、当然割合が低い方が審査に通りやすいです。
つまり、頭金を用意して年間返済比率を下げた方が良い、という事ですね。
例えば、年収400万円の人が300万円を3年フルローンで申し込む場合と頭金を150万円用意する場合の年間返済比率は以下のようになります。
申込内容 | 年間返済比率 |
---|---|
フルローン | 25% |
頭金有り | 12.5% |
年間返済比率は審査において重要な要素です。
審査に不安が有るのなら、その比率が低くなるように頭金をなるべく用意した方が良いでしょう。
注:頭金を用意したからと言って必ず審査に通るわけでは有りません。
私の場合は年収が300万円くらいだから25%っていうと・・・
75万円くらいってわけね。
そうですね。
一年間の返済額がその範囲内に収まっていればローンの審査に通る可能性が出てくるわけですね。
でもこれって、返済の期間を長く設定すれば解決するんじゃないの?
例えば、3年ローンで考えていたのを5年に延ばしてみるとか。
たしかに、そういった解決方法もありますね。
しかし、金利の関係上でローンというものは返済の期間が長くなれば長くなるほど総支払額が多くなってしまうというデメリットもあるんですよ。
なるほどね。
できるだけ早く返し切った方が安く済むからお得ってわけなのね。
【フルローンVS頭金有り】毎月の返済額や支払利息はどれだけ差が出る?
フルローンにするか頭金を用意するか、については審査以外の情報も検討した上で判断した方が良いでしょう。
なぜなら、これらの支払方法の違いによって「月々の返済額」や「支払利息及び総支払額」が変わってくるからです。
実際に以下の条件でシミュレーションしてみましょう。
シミュレーション条件:借入額300万円、金利4%、ボーナス払い無し、返済期間3年
月々の返済額
「フルローンの場合」と「頭金有りの場合」の月々の返済額は以下のようになります。
頭金の金額 | 月々の返済額 | フルローンとの差額 |
---|---|---|
フルローン | 88,572円 | ‐ |
頭金50万円 | 73,810円 | 14,762円 |
頭金100万円 | 59,048円 | 29,524円 |
頭金150万円 | 44,286円 | 44,286円 |
頭金を用意すれば、月々の返済負担が軽減される事が分かりますね。
頭金を用意すれば借りる額も減るから月々の負担が軽くなるってことね。
でも貯金全部を頭金にしてしまったら、何かあった時に怖いわね。
これについては人によって考え方が違いますが「どの程度のお金を頭金に回して、いくらくらいの貯金を自分の手元の残しておくのか?」のバランスを考えることは大切ですね。
支払利息と総支払額
「フルローンの場合」と「頭金有りの場合」の支払利息及び総支払額は以下のようになります。
頭金の金額 | 支払利息 | 総支払額 | フルローンとの差額 |
---|---|---|---|
フルローン | 188,590円 | 3,188,590円 | ‐ |
頭金50万円 | 157,159円 | 3,157,159円 | 31,431円 |
頭金100万円 | 125,727円 | 3,125,727円 | 62,863円 |
頭金150万円 | 94,295円 | 3,094,295円 | 94,295円 |
頭金を支払えば、借入元金が少なくなります。
そのおかげで支払利息及び総支払額が少なくなります。
こうしてみると、利息もバカにできなわね。
できるだけ安く抑えたいところよね・・・
極論を言ってしまえば、ローンを組まずに一括払いなら利息は0円ですよ。
できるだけローンの額を少なく抑えることが大切ってわけね。
このように「フルローン」と「頭金有り」を比較すると、「頭金有り」の方が審査だけでなく経済的負担についても優位になる事が分かります。
そのため、なるべく頭金は用意した方が良いと言えるでしょう。
なお、自動車ローンの金利よりも優れた利率で投資を行えるなら、頭金ではなく投資にお金を回した方が良い場合も有ります。
詳しくは以下の記事を参考にして下さい。
車を買う場合、頭金なしでも買える?
車を買う時に頭金が無しでもローンを組んで購入できるか?という事ですが、結論から言うと、車は頭金なしでもローン購入する事が出来ます。
実際に私も頭金なしで中古車を購入しました。
頭金を払う目的
そもそも車を買う時に頭金としてまとまった金額を支払うのには、以下のような目的があるかと思います。
- ローンの金額を出来るだけ減らして、総支払額を減らしたい
- ローン分の金額を減らして、車購入による月々の負担を減らしたい
- 借入金額を減らして審査に通り易くする。
1.ローンの金額を出来るだけ減らして総支払額を減らすというのは、車を買うためにローンを組む=お金を借りる事になりますが、借りたお金は利子を付けて返す必要があります。
借りた金額(元金)が少ない方が支払う利子は少なくて済みますので、その分支払総額は少なくなります。
2.ローン分の金額を減らして、車購入による月々の負担を減らしたいについても同様で、借りた金額+利子分を、契約した支払い期間で分割して支払うわけですが、借りた金額が少なければそれだけ月々の負担も軽くなります。
3.借入金額を減らして審査に通り易くするについてですが、車をローンで買う時は販売店が取り扱っているディーラーローンか銀行のマイカーローンなどの金融商品を利用します。
一般的にディーラーローンは、通常だと金利が9%くらいが相場です。
それに対し銀行系のマイカーローンだと2%~4%くらいの金利となっています。
ローンを組んで車を買うのなら、金利が低い方がいいのですが、金利が低いほど、ローンを組む際の審査は厳しくなります。
正確には金利によって審査が変わるというより、低い金利で借りようとすると銀行系になるので、普通のクレジット会社より審査が厳しくなるという事ですね。
銀行はクレジット会社より厳しく個人の返済能力を検証しますが、ある程度まとまった金額を頭金として自力で払っているとやはり信用上有利なります。
また、頭金を払う事で借入額を減らす事が出来るので、1年間に支払うローンの返済額が年収の何割という審査基準に適合し易くなります。
結局車を買う時に頭金は払った方がいいのか
車を購入して、ローンの返済期間を長く設定すると、それだけ金利分も増えてしまいますので、頭金を払って元金を少なくする方が良いでしょう。
その一方で、車を購入する為に頭金を払ったら、手元に蓄えが無くなるといった状態ならば、何かあった時のために現金は手元に残しておく方が良いと思いますので、そういった状況でどうしても車を買いたいのなら頭金なしのフルローンという選択肢もありかと思います。
ただやはり、車を買うのなら無理をせずに、自己資金に余裕が出来てから買った方が安心ですね。
頭金なしのローンで買う時は、月々の返済額も多くなりますが、車を所有するには任意保険やガソリン代などの維持費も毎月掛かりますので、そのあたりも良く考えて、無理して車を買ったけど、結局維持できなくなって手放さざるを得なくなった・・とならないようにしたいですね。
【対策】どうしてもフルローンで車を購入したい場合
頭金を用意する余裕が無く、どうしてもフルローンで車を購入したい人もいるでしょう。
前述したように、フルローンでも審査に通る可能性は有ります。
ただ審査に不安が有る人もいますよね。
そのような人は以下のような対策を講じると良いでしょう。
- その他の借入を完済してから申し込む
- 審査が甘いディーラー・信販系の自動車ローンに申し込む
- 車のグレードを下げたり、中古車にするなど、ローン申込金額を少なくする
- ローンを申し込む金融機関に給与口座を変更する 等
確実に審査に通るわけでは有りませんが、何もしないよりかは審査に通る可能性が高まります。
どうしても頭金を用意できない場合は、なんらかの対策をした方がいいってわけね。
そうですね。
なにもしなくてもフルローンに通る可能性はありますが、対策をした方が審査に通る可能性は高くなりますよ♪
フルローンで車を購入する場合の注意点
前述したように、フルローンで車を購入すると毎月の返済負担が重くなってしまいます。
また、総支払額も多くなってしまいます。
無理な返済計画でローンを組むと、返済に苦慮して返済不能に陥る危険が有るので注意が必要です。
そのため、フルローンを組む場合はしっかりとシミュレーションをして、無理のない返済計画を立ててから申し込むようにして下さいね。
要するに返せない額のお金は借りたらダメってことね・・・
「借りたものを返す」当たり前のことですよね。
返済が遅れたりすると自分自身の首を絞める事になるので、計画を立てることは大切ですよ!
フルローンでも審査に通りやすいのは中古車
上の項目でも述べましたが、新車と中古車では値段に大きな差があり、借り入れ額も大幅にカットできるので、フルローンでの審査にも通りやすい傾向にあります。
もちろん中古車でも高額な車種はありますし、そういった高額な車種を買うとなると、中古車購入でもフルローンの審査は厳しいものになります。
また、中古車でも程度の良い車両になると高額であるケースが多く、安くて良い状態の中古車というのはあまり市場に出回りませんし、出回ったとしてもすぐに売れてしまうので、タイミングが重要です。
- ローンの金額を抑える事ができるので審査に通りやすい
- 車体の金額を抑えてドレスアップに費用を回せる
- 生産終了している旧型モデルも買える
- 納車が早い
- 新車では買えないような車にも乗れる
新車の購入となると、どれだけ値引き交渉をしても車体価格が半額になったりすることは決してありませんし、フルローンで車を買うとなると利息などの関係で高額になりがちです。
「どうしても新車に乗りたい」というこだわりがない場合は、金銭面での負担を大きく軽減できる中古車を選択肢に入れてみるのも良いかもしれません。
中古車かぁ・・・中古車ねぇ・・・
中古車といっても、展示されていただけの新古車のような、かなり状態の良いものもあったりするので、そこまでくると新車と大差ありませんよ?
そうね!
中古車も視野に入れて考えてみるわ!
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