この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。
自動車が故障してディーラーや修理業者などに自動車を修理に出した際に、「業者が自分の車(修理を出した人の車)で事故を起こした場合」「自分が業者から提供してもらった代車で事故を起こした場合」には誰が運行供用者責任を負うのでしょうか?
業者が事故を起こした場合
業者が故障車を預かりに来て、工場への移動中に事故を起こしたり、修理完了後テスト走行の際に事故を起こしたりした場合の運行供用者責任は業者にあります。
なぜなら修理契約をした事により車両の運行支配は業者に移行した事になるからです。
そのため被害者に対しての損害賠償は業者が行う事になるので自動車の所有者が責任を負うことはありません。
代車で事故を起こした場合
一方、業者から提供してもらっている代車で事故を起こした場合はどうなるでしょうか?結論は以下のようになります。
- 自動車の所有者・・・運行供用者責任有り
- 代車を提供した業者・・・運行供用者責任有り
どちらも責任を負うことになるわけですね。
なぜなら代車を提供するのは業者が修理業務から利益を得るためであり、通常修理期間も1週間程度と短いため車両に対する支配力が業者にも残っていると考えられるからです。
そのため被害者は加害者及び業者の双方に損害賠償を請求することが可能です(連帯責任)。
【コラム】代車を擦っても使える車両保険
故障などで車両を修理中に修理業者やディーラーから代車を借りる場合がありますよね。
所有している車両と同年式・同型の自動車を貸してくれれば良いのですが、必ずしも同じような自動車を貸してくれるわけでは有りません。
結果、普段運転している自動車と勝手が違うので車庫入れの際に擦ってしまうなんてことが良く有ります。
まず、代車を貸してくれたディーラーに伝えるべきかどうか迷いますよね。
なぜ迷うのか?ディーラーなどによっては既に傷だらけの台車専用車両を提供してくれる場合が有るからです。
自分の擦った傷がばれないかもなんて考えてしまうわけです。
実はこれ、かなり安易な考えです。
普通、傷の箇所はしっかり管理しているので新しく付いた傷がどうかは一目瞭然です。
ですので、傷だらけであっても素直にディーラーに伝えるようにしましょう。
次にその傷の修理費用がどれくらいかを考える事になると思います。
この場合、誰が修理費用を負担する事になるかは保険に加入しているかどうかで違ってきます。
代車契約の際に保険料を支払っているなら代車の車両保険で修理する事になるでしょう。
代車に車両保険が付帯されていない(代車が保険に加入していて車両保険に加入していないって事はまず無いと思いますが。)又は保険に加入していない場合には、
自分の車両保険を使用するか又は自己負担をする事になります。
車両保険は保険会社によっては契約車両のみにしか適用できない場合もありますので注意が必要です。
まぁ基本的には素直に申告した方が良いでしょう。
正直に伝える事によってディーラー側も「これぐらいの傷なら別にいいですよ」と言ってくれるかもしれません。
関連記事をチェックする