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いざお見舞いに行くとなる非常に緊張してしまいますね。
実際に被害者と対峙して上手く労いの言葉をかけられるだろうか?粗相を起こさずに見舞いを終わらせる事が出来るだろうか?などなど心配は付きません。
そこで、今回はお見舞いに行く時に最低限気をつけておきたい注意点をまとめてみました。
合わせて見舞い品の相場についても紹介しています。
お見舞いに行く時の注意点
以下、お見舞いに行くときの注意点になります。
お見舞いの日程を被害者に前もって確認しておく事
事故現場で頂いた相手の連絡先に「お見舞いに行っても大丈夫な日時」を確認してから行くようにしましょう。
自宅で療養・入通院している場合など色々考えられますが、治療スケジュールや保険会社とのやり取り等被害者の都合も有るので、いきなり押し掛けると失礼になる場合があります。
お見舞いは相手への思いやりが必要ですので、こういった点も気を付けていきましょう。
お見舞いの品を持って行く事
お見舞いは謝罪の気持ちを表す行為なので、中にはお見舞いの品を持って行かなくても良いと考えている人もいるかもしれません。
しかし、言葉や態度だけで相手に誠意を見せるのは非常に難しいです。
そのため、高価な物ではなくても良いので、謝罪の気持ちをしっかりと伝える為にお見舞いの品も持って行くようにしましょう。
滞在する時間は短くもなく長くもなく
交通事故の加害者と被害者の関係ですから、長時間滞在するとお互い居づらい空気になってしまうので長時間の滞在は避けましょう。
またお見舞いに来てお見舞いの品を渡してすぐに帰ってしまうのも良くないので、しっかり謝罪をしてケガの具合などを気遣う会話をして5分~10分程度で退室・帰宅するのがベターでしょう。
勝手に示談交渉はしない事
お見舞いに行った際、話す事があまり無いので、ついつい保険や示談の話をしてしまう事がありますが、これは絶対にしてはいけません。
口約束でも後々大きなトラブルになる可能性が高いからです。
参考:無理に念書を書かない
示談交渉は保険会社に全て任せるようにして、もし相手から示談等の話をされたとしても
「申し訳ありませんが、その件は保険会社に一任しています。」
と丁寧に断るようにしてください。
当面の治療費などを支払う場合には保険会社に連絡をしておく事
もしお見舞いの品と共に治療費などを支払う場合には、予め契約している保険会社に連絡しておきましょう。
勝手に支払った場合には保険金の補償の対象とならない場合があります。
治療費を支払う場合には、被害者に領収書を必ず書い貰って、実際に支払った金額を証明出来るようにしておきましょう。
お見舞い品の相場
お見舞いとして持っていく品は、花やお菓子・フルーツなどが一般的です。
食べ物だと後で「体調が悪くなった」と難癖を付けてくる可能性も無きにしもあらずなので、難癖付けられるのを避けたい場合は「花」を選択するといいでしょう。
お見舞いの品の相場は・・・1,000円~3,000円
お見舞いは、加害者自身の態度や誠意が大切なので、お見舞いの品はあくまでオプションと考えるようにしてください。
5,000円や10,000円の物を持って行っても安価だなと感じる人は感じますので、金額をそこまで気にする必要は有りません。
ただ、保険会社から対人臨時費用保険金として見舞い代や香典代が支払われる場合があるのでそのような場合には、もう少し高価な品を持参するのもいいかもしれません。
参考:香典代・見舞い代も自動車保険でカバー
現金は渡すべきか?
お見舞いの品と一緒にお見舞い金として現金を包むべきかどうかという問題がありますが、この点に関しては現金は渡さずお見舞いの品だけで十分だと思います。
損害賠償金以外の金銭のやり取りはなるべく避けた方がトラブルになりにくいですしね。
お見舞い金を払う事で「足りない」「もっと」といった要求をされる可能性も有りますし、加害者という性質上それを断るのは心理的にも難しいです。
結局、足取りが重くなってその後のお見舞いにも行かなくなり、誠意が足りない等と言われるかもしれません。
専門家からのコメント
中村 傑 (Suguru Nakamura)
大垣共立銀行を退職後、東京海上日動火災保険に代理店研修生として入社。研修期間を経て、2015年に独立開業。2020年に株式会社として法人成り、現在に至る。家業が自動車販売業であり事業承継者でもある。車と保険の両方の業務を兼務しており、専門領域が広い事が強み。
【コメント】
交通事故を起こしてしまった際の被害者へのお見舞いは、いつも非常に悩ましいですが、私のお客様には必ずお見舞いの品を持参してお詫びしに行って頂く様にお願いしています。
その目的としては、示談交渉を円滑にする事、人身事故へと発展する事を防ぐ為、この二つです。
人間は感情の生き物ですので、被害者側の心理として、「一度もお詫びの連絡がなかった」、「何の音沙汰もなかった」という事であれば、円滑な交渉は期待できません。
また、事故当初の警察の届け出が物損事故であれば、人身事故に発展しないようにする為、という狙いもあります。これに関しては、お相手のケガの具合を優先すべきです。
但し、現金はどんな場合でも渡さない様にとお伝えします。残念ながら、事故の相手の中にはお金に対する執着が異常に高い人というのはいます。そういう属性の方に、保険会社の関与しない所で金銭を渡すというのは非常に危険な行為です。
まとめ
事故の加害者としては、お見舞いに行く事、そして低姿勢で謝罪をする事、可能であれば複数回のお見舞いに行く事が重要になります。
お見舞いの品やお見舞い金などは二の次で考えてもらっても大丈夫なので態度で誠意を示す事に尽力してください。
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