自賠責保険の保険金の請求の流れと必要書類のまとめ

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この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

自賠責保険の請求は加害者請求が原則です。

そのため被害者は、加害者が自己負担で治療費の支払いをしてくれない場合、お金にものすごく困ってしまう可能性が有ります。

こういった被害者を保護するために、自賠責保険では被害者請求を認めています。

参考:自賠法16条-被害者による保険者への直接請求権

ここでは【自賠責保険へ保険金を請求する際の流れと必要な書類】について説明していきたいと思います。

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事故に遭った時の自賠責保険の請求の流れ

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■治療期間
治療が長引き当面の治療費が必要な場合や被害者が死亡し葬儀費用が必要な場合には仮渡金請求ができます。

加害者が示談交渉を急かしてくる事も考えられますが、治療期間は治療に専念する事が大切です。

参考「示談交渉を始める時期・タイミング

治療が終了し又は被害者が死亡して損害額が確定し請求へ


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■請求書提出
一括払請求又は被害者請求により損害額を損害保険会社に請求します。必要書類に関してはこのページの下の方で説明致します。

参考「自賠責保険の任意一括払いと被害者請求を比較

参考「自賠法16条-被害者による保険者への直接請求権

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■損害調査
請求書類を受け取った損害保険会社は損害保険料率算出機構へ調査を依頼します。

調査依頼を受けた損害保険料率算出機構は公正・中立に事故の状況や損害と事故との因果関係や損害額等を調査します。

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■損害報告
損害保険料率算出機構は事故と損害額などについての結果を損害保険会社に損害報告します。


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■保険金支払
損害保険会社は損害報告に基づき保険金の支払額を決定して被害者に保険金を支払ます。

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自賠責保険金を請求する為の必要書類

必要書類一覧
※◎は必ず提出が必要になる書類で、◯は事故の状況次第で必要になる書類です。

これら以外の書類が必要になる場合もありますのでその時は損害保険会社から連絡があるか、又は事前に損害保険会社に確認をしてください。

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損害保険会社で揃える事が出来る必要書類

【揃える事が出来る】というのは書類を保険会社が用意しているだけなので、内容は自分又は医師が記載しなければならないという意味です。

■保険金請求書
保険金を請求する際に必ず必要な書類です。

請求する保険会社が用意している物を使用するのがベストでしょう。

記載する内容は一般的には、保険金請求者(請求する保険の種類によって変わってきます。

例えば車両保険なら契約車両の所有者になります)、運転免許証の内容、保険金の振込口座、事故発生状況などです。

■損害賠償額請求書
損害項目(治療費や入院費など)毎の損害額を記載して提出する書類です。

この書類にはその内容を証明する領収書の写しなどを添付するようにしましょう。

■仮渡金支払請求書
損害額が確定する前に当面の治療費などの為に請求する書類です。

仮渡金の診断書と請求書を損害保険会社に提出することによって仮渡金を受け取る事ができます。

■事故発生状況報告書
事故が起きた状況を説明する書類です。

交通事故証明書に基づいて当事者の情報や互いの車の速度等を記載し、事故状況を図示すると共に文章にて説明します。

交通事故証明書と事故発生状況報告書は過失割合を決定する重要な書類です。

■医師の診断書
怪我の状態や診断内容を記載してもらう書類です。

この書類は後遺障害の等級認定に関わる重要な書類です。

ですので治療中などは自分の状態(痛みやしびれなど)は事細かく医師に伝えるようにしましょう。

診断書及び診療報酬明細書の発行には費用が掛かりますが、自賠責保険に請求できます。

この他に治療に関係する書類としてレントゲン写真やMRI画像なども必要です。

■診療報酬明細書
診療報酬明細書には入院日数や通院日数や転帰(治癒、継続、死亡など)や医療内容また医療費などが記載されます。

この書類は医療費の請求や慰謝料の請求など色んな損害項目を証明するのに必要な書類です。

■後遺障害診断書
後遺障害の認定を受けるためには大変重要な書類です。

入通院期間や症状や今後の見通しや症状固定日などが記載されます。

後遺障害の認定を受けるためにはこの書類に必要な事項はしっかり医師に書いてもらう必要がありますが、医師は後遺障害の等級認定に関しては詳しくありません。

ですので、専門家に相談してどのように記載したら良いかを医師に伝える必要があります。

■通院交通費明細書
通院交通費明細書は通院に要した費用を証明する書類です。

徒歩・自転車・自家用車など費用のかからない方法で通院した場合にも記載するようにしましょう。

タクシーや有料駐車場を利用した場合には領収書が必要になります。

■付添看護自認書
通院や自宅において看護をした場合には休業損害が認められるので、近親者が看護をした場合にはこの付添看護自認書が必要になります。

職業看護人等が付添した場合には看護料領収書が必要になります。

なお、看護を受ける人が12才以下の子供の場合には医師の要看護証明は必要ありませんが、13才以上の場合には要看護証明書も必要になるので注意して下さい。

■休業損害証明書
休業損害は損害賠償項目の一つです。

この証明書は自分で作成するものではなく勤務先の会社に記載を依頼してください。

損害額を決定するために源泉徴収票や事故前3ヶ月の給料明細などが必要です。

■委任状
被害者自身が保険金を請求する事が原則ですが、被害者が死亡した場合や重度の傷害により被害者本人が請求を行えない場合などでは、代理人が保険金を請求する事になります。

その場合には委任状と代理人の印鑑証明が必要になります。

被害者が死亡した場合には請求権がある人が複数になる場合があります。

このような場合には代表者を一人にして、その他の人の委任状と印鑑証明が必要になります。

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事故現場を管轄する自動車安全運転センターで揃える必要書類

■交通事故証明書
交通事故証明書は事故の届け出を警察にし、事故の事実を確認してもらった事を証明する書類です。

保険金は警察に届け出をしていないと支払いされないので重要な書類です。

事故に遭った場合には必ず警察に届け出るようにしましょう。

参考「交通事故証明書とは?取り方や申請方法のまとめ。

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本籍のある市区町村で揃える必要書類

■戸籍謄本・除籍謄本
被害者が死亡した場合には、請求する人間に相続権があるか否かを証明する必要があります。

そのために戸籍謄本・除籍謄本が必要になります。

区役所や市民センターで揃える必要書類

■印鑑証明
印鑑証明は、委任状の依頼主や保険金の受取人が本人であることを証明するためのものです。


ここまで自賠責保険金を請求する大きな流れと請求に必要な書類に関して説明してきました。

被害者自身が請求する被害者請求では、このように色んな書類を集めて内容を記載しなければなりません。

ただ当面の治療費や生活費などの工面が必要な場合には面倒臭がってもいられませんので、このページを参考に自賠責保険の請求を行ってください。

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