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車両保険にはいくつか種類があるのですが、それを知らずにディーラーに進められるがままに契約している方も多いのではないでしょうか?自分の加入している車両保険では、どういった損害が補償されるのかなどを知らない方もいるかと思います。
ここでは【台風や豪雨で車が水没したような場合に車両保険で損害が補償されるか】について見ていきましょう。
車両保険の種類
一般的に車両保険には下の様な3種類が、各保険会社から用意されています。
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- 一般車両保険
- 車対車+A
- 限定A
(名称は保険会社によって異なります)
一般車両保険は一番補償範囲が広いタイプです。一方で「車対車+A」や「限定A」はこの一般の車両保険の一部を抜粋して補償するタイプになるので、補償範囲は狭くなります。(その代わりに保険料が安くなる場合あがあります)
「車対車+A」は事故の相手を確認出来る事故を補償し、火災や落雷などによる損害も補償するタイプの車両保険です。
「限定A」は火災や落雷など、直接運転と関係なく発生した損害のみを補償するタイプの車両保険になります。
水没した場合の補償
台風や豪雨によって車が水没した場合、「限定A」で補償範囲になります。
つまり、一番補償範囲の狭い車両保険でカバーされることになるので、「限定A」より補償範囲の広い「一般車両保険」や「車対車+A」でも当然補償されるということになります。
ただし【車両保険は損害が生じたとしても必ず補償される訳ではない】という点には注意が必要です。例えば以下の事例に該当する場合には自動車が水没したとしても補償されません。
- 故意に事故を起こした場合
- 無免許運転中に起きた事故
- 酒酔い運転中に起きた事故
つまり、車両保険で補償される為には「事故に偶然性が必要」ということですね。わざと事故を起こして保険金を得ようという行為は、保険金詐欺に該当し犯罪となります。
車両保険は偶然性の立証が必要!?2006年最高裁の判例が転機に!
水没で等級ダウン?
自動車保険は等級によって保険料が決まります。1年間無事故で過ごす事ができれば、等級が1つ上がり、保険料が安くなります。一方で、事故により保険を使うと翌年に3等級下がりさらに「事故有り割引率」が適用されることになり、保険料が高くなります。
軽微な事故だと、保険を使うか自費で直してしまうか悩むところですよね。保険金が貰えるからといって、安く出来る修理にまで保険を使ってしまうと翌年の保険料が上がってしまい、結果的に修理代よりも保険料の上昇分の方が大きくなることもあり得ます。
ところが、水没に関しては「1等級のダウン+1年間の事故有り割引率」が適用されます。3等級ダウンに比べると、幾分かは保険を使う事に対する抵抗が和らぎますね。
ただ、水没すると自動車は全損になることが多いので保険料がどうなるか?よりももっと大きな「自動車の購入」という費用が発生します。それを幾分和らげてくれるのが特約も最近では登場していますので車両保険を契約する際はそちらも視野に入れてみてください。
専門家(FP)からのコメント
中村 傑 (Suguru Nakamura)
大垣共立銀行を退職後、東京海上日動火災保険に代理店研修生として入社。研修期間を経て、2015年に独立開業。2020年に株式会社として法人成り、現在に至る。家業が自動車販売業であり事業承継者でもある。車と保険の両方の業務を兼務しており、専門領域が広い事が強み。
コメント
私の経験上、車が水没するケースは交通事故よりも少なく、水没車に遭遇した事は過去に1度しかありません。しかしながら、近年はゲリラ豪雨により短時間で水位が上がる事もあり、水没の可能性は意外と近い所に潜んでいます。代表的なものをご紹介します。
- 洪水の被害が頻繁に発生する地域: 河川や溝の近く、低地、または海抜の低い地域では、豪雨や大雨の後に洪水が発生しやすくなります。これらの地域では、道路や駐車場が浸水しやすく、車両が水没する可能性が高まります。
- 海岸沿いの地域: 津波や高潮が発生する海岸沿いの地域では、海水による水没のリスクがあります。特に津波や台風の影響を受けやすい場所では、車両が海水に浸かる可能性があります。
- 低い橋や道路の下にあるトンネル: 高潮や豪雨の際に、低い橋や道路の下にあるトンネルは水没する可能性があります。これらの場所では、水が急速に溜まりやすく、車両が水没するリスクが高まります。
- 浸水しやすい地下駐車場: 地下駐車場は、地下に位置しているために雨水や洪水の影響を受けやすい場所です。大雨の際に排水が追いつかず、地下駐車場が浸水することがあります。
これらの場所では、水没のリスクを考慮して適切な対策を講じることが重要です。特に自動車を駐車する際には、水没の可能性が低い場所を選択するか、適切な水没対策を施しておくことが重要です。
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