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注:高速道路利用実態調査は2016年2月29日をもって終了しています。
2015年3月12日に経済産業省がEV(電気自動車)・PHV(プラグインハイブリッド車)利用者に高速道路利用料金を補助する高速道路利用実態調査事業を2015年の5月から開始する事を発表しました。
高速道路利用実態調査事業に関して、今現在発表されている内容を紹介していきたいと思います。
【追記】個人向けの受付が、2015年4月27日(法人は5月15日)から開始されました。それを踏まえて当記事の内容を更新しています。
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高速道路利用実態調査事業の概要
今回の事業の目的は、電気自動車の高速道路の利用実態と充電設備のリアルな需要を調査する事です。電気自動車を走行させるためには、自宅での充電は勿論の事、外出先でも充電出来る環境を整える必要があります。今現在整備されている充電スタンドは約14,000基と増加傾向にありますが、ガソリンスタンドの約3万超と比べるとまだまだ少ないのが現状です。
プリウスPHVなどのガソリンも使用出来る自動車では、充電が切れても走行する事が可能ですが、電気自動車では充電が切れたらそこでエンジンストップ。その上充電設備が整っていないとなれば、走行中は常にエンストの不安が付き纏う事になります。
高速道路を利用して遠出をする場合には、PAでの充電が必須となるが、充電出来る環境が整っていないとロングドライブを楽しむ事が出来ないというのは、EVユーザーにとってもEV購入を検討する人にとっても大きな問題となっていました。
EV車の航続距離はメーカー発表数値では200km前後となっていますが、実際にはガソリン車同様に道の混雑状況や走行方法で大きく異なってきます。
充電設備を設置する際にはメーカー発表の航続距離を参考にするだけでなく、EV利用者の高速道路の利用状況(走行距離)と充電設備の利用(充電量)の実際の関係も考慮して、充電インフラを整える事が快適なEV環境を作り上げる上で重要になります。
こういった点を考慮して、高速道路利用実態調査事業は利用者の生の声を汲み取るために高速道路利用料金を補助する代わりに、高速道路の利用状況と充電設備の利用状況そしてアンケートに回答してもらい、充電インフラの最適な整備に活かすため高速道路利用料金の補助金を開始します。
それでは、具体的に高速道路利用料金の補助金の内容についてみてきましょう。
補助金の受付と期間
補助金の受付は個人向けが2015年4月27日から、法人向けが5月15日から開始され、補助金の対象となる期間は2015年5月~2016年2月とされています。
申込先は次世代自動車振興センターとなっています。
申込方法は、インターネットからのみの申請手続きに加え、必要書類の送付(インターネットでの申し込み完了メール受信後5日以内)により完了します。
■必要書類
- 自動車検査証の写し
- ETC車載器セットアップ証明書写し
- 充電カードの両面の写し
- ETCカードの表面の写し
- 高速道路利用情報の提供に関する同意書(申込フォームから印刷可能)
- 振込先口座情報(申込フォームから印刷可能)
- チェックシート(申込フォームから印刷可能)
- 預金通帳又はキャッシュカードの写し(振込情報がわかる部分のみ)
補助金対象者
補助金の対象となるのは、EV・PHVの所有者で、全国で充電する事が出来る充電カードを所有している人となり、ETC走行が対象となります。
■対象充電カード
- 日産自動車株式会社・株式会社日産フィナンシャルサービス(日産ZESP(スタンダードプラン)EVSP(スタンダードプラン))、日産自動車株式会社(法人EV充電サービス)
- 三菱自動車工業株式会社(三菱自動車 電動車両サポート)
- トヨタ自動車株式会社(PHV Drive Support プラスカード)
- 合同会社日本充電サービス(NCSカード)
- 株式会社JTBコーポレートセールス(おでかけCard)
ただし、先着4万台となるのですぐに受付終了となる恐れがあります。
対象となる高速道路
対象となる高速道路は、NEXCO東・中・西日本及び本州四国連絡高速道路等の管理する高速道路となっています。
■各高速道路会社が管理するエリア
⇒NEXCO東日本
⇒NEXCO中日本
⇒NEXCO西日本
⇒本州四国連絡高速道路
補助金の内容
支給される補助金は期間によって3パターンあり、いずれの場合も月額の上限は2万円、そして合計で6万円が上限となっています。
以下、普通車の場合で紹介していきます。
■2015年5月~8月
一料金区間の高速道路利用料金が1,000円を超過した金額が支給されます。例えば、利用料金が3,000円だった場合には2,000円が支給される事になります。
■2015年9月~12月
一料金区間の高速道路利用料金が1,000円~2,000円の場合には1,000円を超過した金額が支給され、2,000円以上の場合には半額が支給されます。例えば、利用料金が1,500円だった場合には500円が、3,000円だった場合には1,500円が支給される事になります。
■2016年1月~2月
この期間の高速道路利用料金に対しては補助金は支給されません。この期間は補助金の支給期間というよりは調査の対象期間として設けているようです。
補助金の支給日は、2016年3月に一括で支給されます。
最後に
EV・PHVを所有している人にとっては、高速料金が補助されるだけでなく、調査結果を踏まえて必要な場所に必要な数の充電スタンド・充電設備が整備される事になるので、今後快適にEV・PHVライフを過ごす為にも参加して損の無い事業なのではないかと思います。
個人の方は2015年4月27日より申込が開始されているので、利用を考えている方は先着4万台から漏れる事が無いようにしてくださいね。
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