この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。
車検切れの車を車検などの為に自走させるにあたって、仮ナンバーを利用する人が多いと思います。
その際、仮ナンバーでも任意保険に加入できるのか?と疑問を抱くのではないでしょうか。
中には「自賠責保険が有るから大丈夫」と考える人もいるでしょう。
確かに、仮ナンバーを利用するにあたっては自賠責保険への加入が1つの条件となっています。
しかし、自賠責保険には補償限度額が設定されており、また対物・自車への補償は一切ありません(自賠責は対人保険のみです)。
事故を起こした時の事を考えたら、やはり任意保険には加入しておきたいですよね。
そこで今回は、仮ナンバーでの任意保険の加入の可否やその他に補償を受けられる方法(他車運転特約やドライバー保険)の有無について紹介したいと思います。
仮ナンバーで任意保険に加入できるのか?
結論から言うと、仮ナンバーで任意保険に加入できるかどうかは保険会社によって異なります。
いくつかの保険会社に質問をしたところ、「契約可能」又は「要相談」と回答した保険会社は以下の通りです。
■質問 仮ナンバー車両で任意保険を契約する事ができるか?
■契約可能と回答した損保会社■
三井住友海上
東京海上日動
損害保険ジャパン日本興亜株式会社
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
ソニー損害保険株式会社-要相談
※全ての損害保険会社に質問したわけではありません。
なお、通常の任意保険契約と同様の扱いになると思いますが、念の為、仮ナンバーで事故を起こした場合の補償などについて確認をするようにしてください。
また、正式なナンバープレートが交付された時には、保険会社に通知する必要がありますので注意してください。
他車運転特約は仮ナンバーも補償対象?
多くの任意保険には、他車運転特約が自動付帯されています。
他車運転特約とは、他人の車で事故を起こした際に補償を受けられる特約です。
保険会社によって他車運転危険担保特約や他車運転危険補償特約などの名称になっています。
他に所有している車両の他車運転特約で仮ナンバーが補償されるのであれば、仮ナンバーの状態で契約可能な保険会社を探す必要はありませんよね。
そこで他車運転特約についても保険会社に質問をしてみました。
■質問 他車運転特約の補償範囲は仮ナンバーの車両も含まれるか?
■回答の概要■
他車運転特約は「他人」の「車を借りた」際の事故について補償する特約です。
他人の範囲は「①被保険者・②その配偶者・③同居の親族」以外の人となります。
つまり友人や知人の車両を運転した場合の事故が補償されます。
また他人が所有する自動車を借りる事が補償の条件となります。
そのため、オークションや個人売買によって購入した車両は上記の条件を満たしていないため補償されない事になり、仮ナンバーであってもそれは同様となります。
※全ての損害保険会社に質問したわけではありません。
他車運転特約の概要はどの保険会社も概ね上記のような内容となっているので、仮ナンバー車両は補償対象外となるでしょう。
ちなみに、友人に仮ナンバー車を運転してもらえば、友人の任意保険の他車運転特約では補償対象となります。
友人の立場からすると、他人の車を借りて運転する事になるからです。
ただし、仮に事故にあった場合、使用する保険は友人の任意保険です。
友人の等級がダウンし、翌年以降の保険料が高くなってしまいます。この点は事前に話をつけておいた方が良いでしょう。
また、確実に補償されるのかも事前に確認するようにしてください。
1日自動車保険などのドライバー保険は仮ナンバー車での契約不可
その他に考えられる方法と言えば、東京海上日動のちょいのり保険などのドライバー保険です。
短期加入が可能なので、その点からすれば仮ナンバーとの相性は抜群です。
しかし残念ながら、仮ナンバー車両でドライバー保険を契約する事はできません。
単純に契約対象車種ではないからです。
まとめ
今回は仮ナンバーと任意保険について紹介しました。
取り得る選択肢としては以下のようなものが挙げられます。
- ① 仮ナンバーが契約可能な任意保険を探す
- ② 他車運転特約が利用できる友人に運転してもらう
- ③ 積載車で運ぶ
- ④ 任意保険に加入せずに自走する(無保険状態)
事故のリスクを考えると、①か③が現実的な選択肢となるでしょうか。
ただ積載車は高い費用が発生するので、その後も車に乗るのなら先に任意保険を契約するのが合理的だと思いますよ。
関連記事をチェックする