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最近、車にペットを乗せて走っている車をよく見かけます。
犬や猫って、ほんと可愛いですからね。
どこへ行くにしても常に一緒にいたい気持ちはよく分かります。
しかし、移動中に交通事故に遭ってしまうと、同乗しているペットも怪我を負う事に・・・。
すぐに動物病院で治療を受けさせると思いますが、ここで飼い主を悩ませるのが治療費の高さです。
動物病院の治療費って意外と高いですからね。
そんな時に役立つのが、ペットの怪我の治療費等を補償してくれるペット補償特約です。
この補償があればすごく助かりますよ。
そこで今回はこのペット補償特約について紹介します。
なお、現在のところ、ペット補償特約を販売している自動車保険会社は2社有ります(特約の名称は保険会社によって異なります)。
ペット補償特約を取り扱っている会社とそれぞれの補償内容
取り扱っている自動車保険会社は以下の3社です。
- アクサダイレクト
- 共栄火災海上保険
アクサダイレクトの場合
アクサダイレクトにおける特約名は「ペットプラス」です。
ペット搭乗中補償特約と日常生活賠償責任補償特約がセットになった保険商品です。
注:搭乗者傷害保険を付帯した場合にペットプラスを付帯出来ます。
ペット搭乗中補償特約は、搭乗中の事故による怪我の治療費や葬儀費用等を補償してくれます。
日常生活賠償責任補償特約は、ペットが他人に怪我をさせてしまったり、物を壊してしまったりした時の損害を補償してくれます。
この特約は、ペットに限らず、飼い主の日常における損害も補償してくれます。
共栄火災の場合
共栄火災では「くるまるペットくん」という特約名で販売されています。
ペット搭乗中補償特約と入院時ペット諸費用補償特約がセットになっています。
補償される内容は、搭乗中の事故による治療費、葬儀費用、その他の諸費用を補償してくれます。
各保険会社の限度額
それぞれ、細かな点では違うものの、補償金額を以下の通りです。
会社 | 治療費用保険金 | 葬儀費用保険金 |
---|---|---|
アクサダイレクト | 合計で10万円 | |
共栄火災 | 5万円 | 10万円 * |
* 臨時費用として追加で3万円が支払われます。
なお、アクサダイレクトの日常生活賠償責任補償特約の限度額は3,000万円です。
気性の荒いペットを飼っているご家庭ならこの特約が有れば安心ですね。
保険金が降りないケースに要注意
ペット補償特約は、ペットを危険な状態で同乗させている場合には支払われません。
危険な状態とはどんな状態か?と言うと、ペットをドライバーの膝の上に乗せているなど、ドライバーの運転の妨げになる可能性がある状態の事を言います。
つまり、ドライバー自身が自分で事故の原因を作っているのだから、そんな状態で起こした事故には保険金は払えませんよ。
という事ですね。
道路交通法第55条(乗車又は積載の方法)2項でも以下のように規定されています。
車両の運転者は、運転者の視野若しくはハンドルその他の装置の操作を妨げ、後写鏡の効用を失わせ、車両の安定を害し、又は外部から当該車両の方向指示器、車両の番号標、制動灯、尾灯若しくは後部反射器を確認することができないこととなるような乗車をさせ、又は積載をして車両を運転してはならない。
こういう運転をしていると、保険金が降りないばかりか、乗車積載方法違反に該当するため、行政処分として1点が加点され反則金も6千円(普通車の場合)とられます(参考:警視庁)。
また、人間が事故の被害を最小限にするためにシートベルトをするように、ペットが受ける被害を最小限に抑えたかったら、ペットケージであったりペット専用シートベルトを使う必要があるでしょう。
ちなみに、一般社団法人ペットフード協会の調べ(主要指標のまとめ)によれば、今や全世帯の4世帯に1世帯以上が、犬もしくは猫を飼っているそうです。
家族として一緒に生活しているからこそ、ペットの安全はしっかりと考えていきたいところですね。
ペット特約がおすすめの人
当然ながら、ペットを飼っている方が対象になります。
その中でも、ペットをよく車に乗せて移動する人ならペット補償特約の付帯を考えも良いでしょう。
おおよその保険料は年間1,000円ぐらいですので、付帯するのも有りかもしれません。
保険料は「KAPくるまる(総合自動車保険)」に+800円(年間保険料:一般契約一時払いの場合)
引用:共栄火災海上保険
ただ、車にペットを乗せなければ不必要な特約ですので、保険料を節約するという意味では、まずペットを車になるべく乗せないようにすることをオススメします。
【参考】犬・猫が散歩中に事故に遭った場合の補償は?
今回紹介したペット補償特約は、自動車搭乗中の事故が補償の対象となっています。
そのため、散歩中にペットの犬や猫が事故に遭った場合は補償対象外となります。
では、一切補償を受けられないのか?というと、そうでは有りません。
加害者側の任意保険から補償を受ける事が可能です。
ただし、犬や猫は法律上”物”として扱われるので、対物賠償保険が適用され、補償額は時価を基準に算定されます。
ペットの交通事故の判例を見る限り、購入価格から時価を推定している事例が多いです。
ただ、トイプードルやマンチカンなどのように犬種・猫種がはっきりしていればある程度の補償が望めますが、購入価格が曖昧な雑種の場合には納得のいく補償を受けられる可能性が低いかもしれません。
ちなみに、物損事故では原則慰謝料は認められていませんが、ここ最近はペットが「家族の一員で有る」という考え方が広まっているためか、慰謝料が認められるケースが増えてきています。
最後に注意点を1つ。
ペットの交通事故における損害賠償でも過失相殺が適用されます。
犬の首輪にリードを付けていても急に車道に飛び出した場合や猫を庭で放し飼いにしている場合などには、それ相応の過失が飼い主にも有ると判断されます。
そもそもの補償金額が低いので、過失相殺によって受け取れる保険金が微々たる額になってしまう可能性が有ります。
可愛いペットが事故に遭わない為にも散歩中や普段の飼育状況には注意して下さいね。
【参考】ペット保険人気No1~ペッツベスト!
本文で自動車保険会社のペット補償特約の内容を見てきましたが、如何せん取り扱っている保険会社が2社しかありませんので、ほとんどの方は専用のペット保険を検討する事になると思います。
どの保険が良いのかな?と探しているのであれば、ペッツベストの「獣医師が作ったペットのための医療保険」を検討してみては如何でしょうか。
ペッツベストの保険の特徴を簡単にまとめると以下の通りとなります。
- 医療費用の80%が補償される(免責金額除く)
- 加齢に伴う保険料の増加幅はゆるやか
- 新規加入は16歳11ヶ月まで可能
- 手術・通院・入院に関して1日の限度額はなし
料金は以下の通りです。
病気及び怪我に備える事ができる「ベーシックプラン」であれば、1回の事故に対する保険金額は25万円まで補償されて、保険料は月額2,000円程度(*)です。
もちろん事故時のケガの補償だけでなく、病気の治療にも使えます。
* 4歳トイプードルがベーシックプランに加入した場合の保険料です。
確かに、自動車保険の特約と比べると価格は高いですが、それ以上に安心感はありますね。
見積もりも無料で出来ますし、その他にも特徴がありますので、気になる方は一度公式サイトをチェックしてみて下さい。
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