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子供が18歳になると、免許を自動車免許を取りに行くという家庭は多いと思います。
特に田舎は、電車の路線が少なく移動手段が限られるので、自動車免許を取得する年齢が早い傾向にあります。
そして、運転免許を取得してすぐの時期は、運転技術も乏しく運転が荒い場合が多いので、事故を起こしやすい状況です。
もちろん事故を起こしやすい人の場合、自動車保険の費用も高いので、子供が免許を取った時期は自動車保険の出費が最も高くなる時期なのです。
保険料が高くなってしまうと、「もっと保険料を安く抑えたい」と思うのは当然の流れで、この時期に保険の見直しをする人は結構多いのです。
子供の免許取得に応じてかわる自動車保険
子供がマイカーを持つ場合
高卒で就職して通勤に車が必要という場合は、日常的に車に乗る事になるので、子供自身のマイカーを購入するという場合が多いですよね。
お子さんがマイカーを持つ場合は、新規購入した自動車も保険加入する必要がありますよね。
その際は、「親の既存の等級を引き継ぐ」「新たな保険会社を探す」の2通りの選択肢があります。
20歳以下の人が新規で保険に加入する場合、かなり高い費用となってしまうので、負担が大きくなってしまします。
そこで、親の保険の等級が上がっている場合、それを子供に引き継ぐことで保険料をぐっと抑える事ができます。
親の保険は新規で加入する事になりますが、新たな保険でも年齢的に既に保険料が安くなっているので、総合的に見て子供が新規で保険に加入するよりも安くなるというわけですね。
もう一つの「新たな自動車保険を探す」という方法についてですが、これは一括見積で複数の保険会社の見積もりを取る、という事です。
親の保険を、新たに別の保険会社で入りなおすことで一気に保険料が安くなる事があります。
毎月の保険料が数千円~1万円安くなる事もあるので、一つの方法として覚えておくと良いかもしれません。
親の車に乗る場合
子供が学生で車に乗る機会がそれ程多くない場合は、子供がマイカーを持たずに必要に応じて親の所有する車に乗るという方法が最も保険料を安く抑える事ができるでしょう。
子供がマイカーを持たないので、新たに自動車保険に入る必要はありませんが、既存の保険の限定解除をする必要があります。
「○○歳以上保証」という限定と、「本人・夫婦」等の限定を解除することで、子供が親の車を運転していても保険が適用されるので、もしもの時でも保険金を受け取る事ができます。
その際、車両保険に入っていない場合は、限定解除に合わせて車両保険に入っておくことをおすすめします。
車両保険に入っていないと、対人対物など相手側への保険はおりるものの、自家用車の修理費用は対象に含まれません。
身に覚えのある人も多いかと思いますが、若いころの運転というと大きな事故を起こしてしまう事も多いですが、「電柱にぶつけた」「ガードレールに擦った」「車庫に当ててしまった」等々、小さな接触も多いものです。
そういった小さな接触事故でも、車両保険に入っておけば保険で車を修理することができるので、予期せぬ出費を免れる事ができるでしょう。
車を貸す機会が極端に少ない場合
「子供が親の車を運転する」という前提の話ですが、車を貸す機会が極端に少ない場合は、こまめに保険内容を変更するという方法もあります。
基本的に保険料が大きく変わってしまう(高くなる)理由は、「年齢の限定」を変更した時です。
子供が免許を取る歳の親ともなれば、「35歳以上限定」の契約内容になっているのが普通です。
しかし、そこを「全年齢対象」に変更してしまうと、大きく保険料が上がってしまうわけですね。
そこで、子供に車を貸してほしい場合は1ヵ月前に申請するように言っておけば、普段は35歳以上限定の保険料で済むので、年間の自動車保険の費用をかなり抑える事ができるのです。
「ちょっと面倒だな」と感じる人もいるかもしれませんが、これくらいの契約内容の変更は、保険会社の担当の人へ電話一本で変更することができるので、それ程大きな手間というわけではありません。
また、日割りの自動車保険というのがある場合は、もっと保険料を抑えることができます。
日割りで保険料が計算されるので、子供に車を貸すタイミングだけ「年齢の限定解除」「運転者の限定解除」を行えば、これまでの保険料とほとんど変わりません。
これも、日割りの保険に変更できないか担当の人へ電話で聞いてみると良いでしょう。
もし、日割りの自動車保険に変更できない場合は、新たな保険会社へ乗り換えるのも一つの手です。
同居と別居
親の車を貸す場合は年齢の限定解除に加えて、運転者の限定を「本人限定・夫婦限定」を「家族限定」に変更しなければなりません。
しかしこの場合でも、「同居している場合」と「別居している場合」では、また条件が変わってくるので注意が必要です。
例えば「転勤など単身赴任中で車は自宅に置いてある」という人は、別居中の子供が親の車を運転する事もあるわけですね。
見直すポイント
- 年齢の限定
- 運転者の限定
- 車両保険
- 等級の引継ぎ
- 契約している保険会社
- 免責
「子供がマイカーを持つ場合」と「親の車を共有する場合」など、場合によって見直す箇所も変わってますが、免責についてはどちらの場合でも見直しておいた方が良いでしょう。
免責とは、事故を起こした時に、「一定の金額を自身が負担する」というもので、負担額は5万円~20万円が一般的です。
この免責を付ける事で、どんな事故の場合でも予め設定した額を自己負担しなければならないというデメリットがあるものの、月々の保険料をぐっと減らすことができます。
免責を付けた方が良い人
事故が少なく保険を使う機会が少ない人は免責を付けた方が良いでしょう。
免責を付ける事で月々の保険料を安く抑えて、万が一大きな事故を起こしてしまっても10万円程度の負担で済むため、結果的に大きく出費を抑える事が出来ます。
そして、車両保険に入っている人限定ではありますが、多少の傷や凹みは気にしない人も免責をつけておいた方が良いでしょう。
免責を付けない方が良い人
小さな事故が多く、保険を使う機会が多い人は免責を付けない方が良い場合もあります。
事あるごとに保険を使う人は、そのたびに免責の負担額が必要となってくるので、事故のたびに5万円や10万円を負担していては、結果的に多くの出費となってしまう事も。
しかしこの場合は、保険を使うたびに等級が下がって毎月の保険料が高くなる事も注意しなければなりません。
必須でなければマイカーは21歳から
通勤に必須という状況を除けば、子供が免許を取得しても21歳まではマイカーを所有しないのが無難です。
というのも、車の保険料というのは対象となる人の年齢によって大きく金額がかわるからです。
多くの保険会社の基準では、「全年齢」「21歳以上」「26歳以上」「30歳以上」などの運転者の保険が適用される条件の区分があり、事故を起こす可能性が高い年齢を含む場合、保険料が高くなるのが普通です。
その中でも、「全年齢」は最も事故を起こす可能性が高い免許取り立ての未成年(18歳~20歳)を含むので、飛びぬけて保険料が高いのです。
そして、仮に18歳で自動車免許を取得したとしても、大学や短大へ進学する場合は通学に車を使う事もないので、必要なのは遊びに行く時くらいになります。
なので自動車保険の保険料ももちろんですが、車検や車両税などの車の維持費の面から見ても、学生の間はマイカーを所有しない方が、月々の出費が大きく抑えられるというわけですね。
車を買い替えるのも一つの手
子供がマイカーを持つ場合ももちろんですが、親の車を買い替える事も保険料を抑える一つの手です。
基本的に保険料は、車種によって違いがあって、統計的に事故率の高い車種は保険料が高くなる傾向にあります。
例えば、スピードが出やすいスポーツカーや、事故率が高い年齢層(若者や高齢者)が好んで乗る車種などは比較的に保険料が高く設定されています。
強いこだわりがない場合は、乗る車を保険料に合わせて選ぶのも良いでしょう。
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