ソニー損保の「くりこし割引」で保険料はどれだけ安くなる?適用条件も紹介

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くりこし割引のイメージ図(出典:ソニー損保「重要事項説明書(補足)」

「保険料は走る分だけ!」というキャッチコピーでお馴染みのソニー損保。

年間走行距離によって、保険料が安くなるのはもちろんのこと、契約時に申告した距離区分よりも実際に走行した距離が1,000km以上短かった場合には、その分の距離が翌年度に繰り越されて、翌年度の保険料が安くなります。

これが、ソニー損保の「くりこし割引」です。

他の保険会社でも走行距離割引は有りますが、「くりこし割引」が有るのはソニー損保だけです。

それでは、ソニー損保の「くりこし割引」の詳しい適用条件や割り引かれる保険料について見て行きましょう。

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くりこし割引の適用条件

走行距離メーター

くりこし割引は、契約した申告走行距離区分よりも、実際に走行した距離が1,000km以上短かった場合に適用される割引制度です。

その上で、以下の5つの条件を満たす必要が有ります。

① 前年のご契約の保険期間が1年であったこと。
② 前年のご契約および継続契約の申込書等に、申込日の積算距離計の数値が記載されたこと。
③ 前年のご契約の「走った距離」が、16,000km以下であったこと。
④ 前年のご契約で、使用目的および契約距離区分に関する変更が行われなかったこと。
⑤ 前年のご契約および継続契約の使用目的が主に家庭用であること。
引用:ソニー損保重要事項説明書

この中でも④に注目して下さい。

「前年度の使用目的・距離区分に変更が行われなかったこと」という適用条件が有りますよね。

これは、契約期間の途中に「わざと距離区分を長く」して、翌年度のくりこし割引を大きくしようとする行為を、防ぐためにあるものと考えられます。

基本的に、契約期間中に距離区分を変更しても追加で発生する保険料は月割(未経過期間分)になるので、仮にその分のくりこし割引が適用できたとしても、割引額はたかが知れています。

不順な動機で使用目的等を変更するのは止めておきましょう。

繰り越される距離数の計算方法~早めの申込がお得~

翌年度に繰り越される距離数を計算する上で大事なのは、くりこし割引の対象となる「実際に走った距離」がどうやって計算されるのか?という点です。

イメージは下記のようになります。

くりこし距離の計算(出典:ソニー損保「重要事項説明書(補足)」)

ポイントは「次年度の契約を申し込んだ日の距離数から、当年度の保険始期日の距離数」を差し引く事です。

満期日時点の積算距離から差し引くわけではないんですね。

具体的な数字を用いて計算してみましょう。

  • 契約距離区分:1年間で11,000km以下
  • 申込日:10,000km
  • 保険始期日:11,000km
  • 次年度の契約申込日:18,500km
  • 満期日:20,500km

という状態だと仮定します。

普通に考えれば、保険始期日から満期日までの距離数「9,500km(20,500km-11,000km)」が実走行距離となるはずです。

しかし、ソニー損保のくりこし割引では、保険始期日から次年度の契約申込日までの距離数「7,500km(18,500km-11,000km)」が実走行距離として用いられます。

厳密な1年間の走行距離を元に計算しているわけでは無いんですね。

なお、説明上「保険始期日時点の走行距離」を簡易に設定していますが、実際は「(契約距離区分÷365日)×申込日から保険開始までの日数+申込時点の積算距離」で計算します。

ビジネスマン風の女性のチェックポイント

このような計算方法を用いているので、継続してソニー損保と契約するなら、なるべく早く申し込んだ方がお得です。

実走行距離が短く算定され、翌年度に繰り越される距離数が多くなり、翌年の保険料も安くなります。

つまり、くりこし割引には「早割・継続契約割引」という側面も有るという事です(もちろん、契約距離区分より実走行距離が短い場合の話ですが・・・)。

ちなみに、今回の場合翌年度に繰り越される距離数は「4,000km(11,000km-7,500km)」になります。

重要事項説明書に、1,000km未満の端数は切り上げと記載されています。

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実際、どの程度保険料が安くなるのか?

先ほどの前提条件では「4,000km分」の距離が、翌年度に繰り越される事が分かりました。

そこで、ソニー損保で4,000kmの距離数が、どの程度保険料に影響するのか計算してみました。

前提条件は以下の通りです。

等級:15等級 / 事故有り係数:0 / 車種・型式/トヨタ ヴォクシー(ZRR70W) / 使用目的:家庭用 / 記名保険者の年齢:33歳 / 免許証の色:ブルー / 運転者限定:家族のみ / 年齢条件:年齢問わず補償 / 車両保険無し / 対人対物:無制限 / 人身傷害保険:3,000万円(車内のみ補償)

11,000kmを選択した時の保険料:67,810円
7,000kmを選択した時の保険料:59,930円
両者の差額:7,880円

以上のように、翌年度の保険料が7,880円安くなる事が分かりました。

結構大きいですね。

注:くりこし割引の計算には、独自の計算方法が用いられている可能性が有ります。
また、前提条件が違えば当然結果も異なってきます。正確な割引金額を知りたい人は、ソニー損保に直接問い合わせてみてください。

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まとめ~くりこし割引の有るソニー損保は継続時に保険料が高くなる事も~

ソニー損保が取り入れている「くりこし割引」は画期的なシステムです。

実際の走行距離が契約距離区分よりも短い場合には、その分に相当する保険料が翌年に割り引かれるからです。

支払った保険料が無駄にならないのは、契約者にとって嬉しいポイントですよね。

しかし、ソニー損保で自動車保険を継続する際には、前年より保険料が高くなる可能性が有る点には注意が必要です。

その原因が「インターネット割引」です。

ソニー損保のインターネット割引の割引額は、1年目が10,000円、2年目が5,000円、3年目以降が2,000円となっているんですね。

くりこし割引が適用されたとしても、その分を相殺してしまう事が有ります。

そのため、くりこし割引が有るからといって安易に継続するのではなく、その他の保険会社と保険料を比較して検討するようにして下さいね。

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